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METRONOME Late 2021 "Kiss The Future"から、最初の導入の日本語原文そのまま


METRONOME®︎

LATE 2021 “KISS THE FUTURE”


Resonance by METRONOME®︎ ”Resonance”


Trad “eins”


2020年、世界は未曾有の恐怖に覆われた。
僕はどうだ?といったら、それは相変わらずで。
“Stay Home”は左足が不自由になってから僕は常にで、気晴らしに海外で制作の日々があるのだが、海外にいけなくなって早一年が経とうとしてる。
これほどパスポートにスタンプが押されなかった年は、この仕事を始めてだ。展示会が次々潰れて、いくことも無くなってしまったのだ。

僕の中で、それほど重要だったのだ。
「旅」と言うものは。

友人がコロナウイルスにかかった!
なんてこともなく、ただたださまざまな国の企業が倒産していく様を見て。
もちろん日本は変わらず、医療は逼迫してるし、そんな簡単に僕が言うことではないのは重々承知でこの文章を書いてる。

ああ、これは少しずつやり方を変革、いや革命というべきか?
“My Generation, Glorious Revolution”
と言うべきか?

とにかく僕たちは動かなければいけない。昔若い時に、働いていた先の上司に
「俺たちはサメなんだよ!動かないと死ぬんだよ!」
と言われたんだけど、それは実は結構今でも思ってる。

ブランドも然り、お店も然り、「続けることが難しい」し、「継続は力なり」って日本の言葉があるんだけど、俺はこの「METRONOME®︎」を出して、そろそろ5年目に突入してる。

僕は常に、
「我思うゆえに我あり」
なんてクソつまんないことを考えながら、日常の嫌なことを誤魔化して生きてる。そんな俺ですら5年、このブランド、仕事と会社を保てたんだ。
きっと、本当に俺の顧客はもっともっと、俺のブランドを熱狂的に買うべきだね。
ブランドを設置してる店は、各国を代表して「過激」、「派手」な、「目立ってる店」が多いけど、もょっと足を運ぼうぜ。みんな通販も始めてるしな。

そんなこんなで、俺の2020年クリスマスはこの文章を皆に書いて終わる。

希望を持とうぜ。問題の大抵は時間が解決してくれる。

ただ少し、世間に反抗しながらも、世間の役にたち、この世界の現実に対面し「未来にキス」できる人間になりたいと思ったんだ。

そんな一年もあっていいだろう??

なんてな。

METRONOME®︎
Late 2021 “Kiss The Future”

と、銘打った今回のコレクション、2つ意味があり、そこから1つのことを言いたい。

1つは、その名の通りフューチャー感を出して、いわゆる俺の中で

Late 2018 “Mechanical Dystopia”

のコレクションの第2弾に近い。ギミックを、メタルを多用した商品群。あの時は"アリータバトルエンジェル"の原作者がイメージがを作成してくれて、イメージも初っ端からやりやすかったけどな。

デザイン性としてはそんな感じだ。正直、特段語ることもなく、

「みんなこれ好きなんでしょ?」

を僕の感性の地で作成した。なぜならこれだけのコレクションをして、一番人気なのは “Mechanical Dystopia”の作品なのだ。
おそらく、世の中はプラスチックに移行してる中で逆行してるかもしれないけど、うちの作品はそう言うのあまり関係ないから。俺がメタルならメタル、プラならプラなんだよ。
この4年、すごくファンが増えたことに感謝してるし、その方々に対しての作品群である。

2つ目は、「諦めるな」と言うことだ。
インディペンデントなブランドのくせにCheekyかもしれないけど、これは今からブランドを始める人たち、何かを始める人たち、今を生きる人たちに言いたい。

俺ね、METRONOME®︎は2017年にロンドンからスタートした。
俺、シュウ、えりちゃんの三人でロンドン、ヒースローに降り立った。そして賞ももらった。あの時は至高だった。
その後、5月に僕の運命を変える事故に遭う訳で、そこからは大変だった。
順風か?といえば、苦戦したのが 2017 の MIDO だった。
僕たちはオーガナイザーの手違いで「Far East」エリアの、一番隅っこの、更地だった。隣は韓国のコンタクトレンズ屋だった。(まあここから俺のオッドアイ人生も始まるのだが)
もちろん客はあまりこず、来るにしても「アジアのブース」で値切る客ばかりで、

「そう言うつもりできたつもりじゃない」

俺としては


「くそつまんねえ、宿に帰ろうかな」

と思ってた時だ。


一人の女性のバイヤーが来た。
その人は隅々まで見て、覚えているか分からないけど、その時僕に(多分シュウに)こう言った。
「なぜ君たちがここにいるの?こんないい商品持ってるのに。Labにいるべきでしょ?」
と。
そして彼女は、一通り見ていって、かなりのオーダーをつけてくれた。
そして僕にこう言った。

「諦めないで」

と。
はたから見たら順風満帆なMETRONOME®︎かもしれないが、実は結構苦労した。
この会社はそもそも俺の力、収入に依存した無借金会社だったからなおさら話が違う。
本人が潰れりゃ、そりゃ会社は回らない。

その後、事故により、そのオーダーは僕の意識不明により反故にされたが、2017年、妻が仕切るSILMO Parisで、意味のわかんない賞の二位に入り、ブースの前で車椅子でいた時、その「諦めるな」と僕にいった彼女が、僕のブースに来て、ハグして、こういってくれた。

「生きてたのね、よかった!しかもこんなにいいブース・・・高かったでしょう。生きてるだけでよかった。あなたの作品がまた見れる。私が、私にできる限りしていくから、あなたはとにかく続けなさい!」
と。

涙が出た。なんならこれを書いてる時も、涙が出る。

誰?と言われたら、カナダ1の紫の髪の色をしたオプティシアンだといっておく。

本当ありがとう。

僕たち黄色人種は、いくら国外、欧州に出ても言う人は言う。


「そんなことないでしょ?」と言う人もいるかもしれないが、ビジネスが絡めば流石にわかる人はいる。
しかしそんな中で2018,2019と少しずつ積み重ね、今がある。まあ正直、やりたい事をひたすらやりきっただけなのだが。

同時に会社にいたシュウが今じゃジャパニーズアーティスト「King Gnu」を引き連れ、俺より先に行ってしまった。

悔しいだろう、会社にいた後輩が自分より先にいく気分は。

自分の価値を否定される裁判は悲しいよな。

悔しさ、悲しさ、それは自分を成長させるし、1番の成長の糧だ。
こう言うことは今だから言えるのだろう。

コロナウイルスで大変だ。

でもね。

みんなそうなんだよ。わからねえのは役所に勤める役人だけだ。(コロナ関連除く、な)

そこで俺がこんな安っぽい言葉で締めるのは申し訳ないのだが、上の2つのことを含みこう言いたいのだ。

「諦めるな、自分の”未来にKissしろ”」

と。

きっと希望しかないんだよな。

少なくとも、骨盤粉々にされて、足が麻痺して、3000万足りない!とか、結婚したての嫁と喧嘩ばかりとか、そんな俺でも、2017年、諦めと希望の狭間で生活する中で、希望しかなかったんだ。

人に見返りを求めるな、自分と仲間、友人の未来にキスしながら人生にbetできるか?


俺は夢と自分と将来にbetしかしてないし、できないんだよ。


ね。


(from Late 2021 Kiss The Future 解説文より)



25/12/2020


Bisei

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