三十路男一人旅、仕事をサボりイタリアをぶらつく。①
イタリアって、どんな国なんだろか。
自由で、楽しそうで、陽気で、きっと、日本とはかけ離れた世界なのだろう。
日本で時間に追われ働いて、イライラしながら東京を歩く人を見る度に、嫌になる。
そんなせわしい日本を離れ、観光でイタリアに行ってみたい気もする…
仕事で、イタリア人と…仕事するのは正直辛い…
と、いつも展示会に関わる自由奔放で働かないイタリア人を見るたびに、自由旅行でイタリアに行くことを断念していた。スペインよりはマシか。
そんな時、たまたま読んでいたエッセイに、僕の不安を払拭してくれるような内容が書いてあった。
「日本人が経営しているB&Bに泊まったので、一人でも安心して宿泊することが出来たし、追加料金が発生するが、申し込めば、現地を案内してくれる」
という内容だった。
B&Bとは、”Bed & Breakfast”の略で、宿泊代金でベッドと朝食を提供します。という宿泊施設のことらしい。
すぐにPCで検索してみると、数は少ないが、確かに存在していた。
観光案内、空港までの送迎、夕食をオプションで付けられるB&Bを発見した。
ここにしてみようか。と、候補を2つに絞ってみた。
1つ目は、"Club Kotobuki"
テルミに駅から43km離れており、公共交通機関で行く手段は無さそうな場所だった。しかし、ローマから距離はあるものの、booking.comでまさかの最高クラスの評価を得ているB&Bだ。送迎してくれるので、距離は問題なさそう。
2つ目は、"Villa chiara"(2018年に閉店)
これまたテルミニ駅から38kmという距離だが、公共交通機関で行けなくはない感じだった。
展示会、MIDO2016の終わりに、そのまま行けばいいや。
心の休養をば…と、どちらかのB&Bで5泊して、帰国して1日休みという日程を組んだ。
とりあえず、一番泊まってみたい方に電話で聞いてみようと思い、"Club Kotobuki"に電話をかけてみる。
「Pronto?(もしもし?)」
イタリア語だった。困っていると、察してくれて、日本人の方に代わってくれたのだが、休業中なので、申し訳ないけれど無理だと断られてしまった。
写真で見たところ、おしゃれでなかなか綺麗なB&Bだっただけに少しショックだった。
仕方がないので、2つ目の候補の"Villa chiara"に電話を掛けてみた。
「Pronto?(もしもし?)」
またイタリア人だった。当たり前だが。
英語で「英語分かりますか?」と聞いてみたが、イタリア語で返されたので、英語が通じないことを悟り、「japanese」と言ってみると、日本人の方に代わってくれた。
「電話で予約を取るお客さんは珍しい」
と、びっくりされる。
確かに。
この時の僕は、そこらじゅうかしこからなる国際電話にボケていたのかもしれない。
疲れていたんだ。
無事予約を取ることができ、観光案内をしてもらうオプションを申し込み、電話を切る。
ネットでイタリア語を調べて、ホテル予約の文言を書き写す。
僕の旅ブログ読者で、電話で予約したいという方はあまりいないとは思いますが、トリバゴや、Booking.comのサイトで予約することをお勧めします。
チェックインの時に覚えておくと便利なイタリア語。
1.チェックインお願いします
「Il check in per favore」(イル チェックイン ペルファボーレ)
これはチェックインだけでも通じますが、per favoreを付けると丁寧な言い方になりますので、付けるのが好ましいです。
2.パスポートを見せてください
「Il passaporto per favore」(イル パッサポルト ペルファボーレ)
この2つが分かれば、あとはだいたい毎回、何とかなります。
航空券はいつものスカイスキャナーで予約をし、乗り継ぎが心配だったので、成田から一本で行ける墜落と赤字で有名なアリタリア航空を予約し、そのまま展示会に寄る、最低限の荷物だけ持って家を出た。
・服
・財布
・携帯
・ユーロ
・Mac
以上。
準備にあまり時間が掛けられなかったという理由もあったが、余分な物を持たない方が、より良い現実逃避ができるんじゃないか?
と。
実際、必要最低限のものさえあれば何とかなってきたしな。
イタリア、ミラノまでは直行便を選んだ為、必然的に成田発になる。
いつものゴーゴーパーキングが空いていなかっので、仕方なし起きれる気もしなかったので、前日の夜に成田空港の近くのホテルに前泊。
宿泊費はだいたい7000円程度と、安くも高くもない。空港まではシャトルバスもあり、宿泊したら10日間駐車場無料、と。
成田はどこもこんな感じです。
当日、寝坊することなく、空港に。
ビールを飲み、起きたらそのままミラノ、マルペンサ空港に。
会場に直行し、そのままその時関係していたメガネのブランドの様子を伺い、デザイナーと次の話を決める。
ビールを飲み、起きたらそのままミラノ、マルペンサ空港に。
会場に直行し、そのままその時関係していたメガネのブランドの様子を伺い、デザイナーと次の話を決める。
仕事が終わり、少しミラノをぶらついてみようと思い立ち、会場を出て、辺りを見渡す。
一面野っ原という訳でもなかったが、とても観光という雰囲気では無い。
少しでもミラノを満喫しておきたかったのだが…。
そうだ、wi-fiが使える所で、少し調べてみよう。と思い、会場に逆戻り。
まず、ミラノの見所はどこなのか、そこに行くにあたって移動に差し支えない距離かを吟味しながら模索していく。
どうやら、ミラノの1番の見所は、”Duomo di Milano”(ミラノのドゥオーモ)らしい。
なるほど、最寄りの地下鉄駅の名前がDuomoになっているのはそのせいか。
正式名称は、”Duomo di Milano”なのだが、一般的にはドゥオーモと呼ばれているらしい。
早速、ドゥオーモを目指してBARBAIANAというバス停からMilanoMolino Dorino 行きのバスに乗り込む。
MilanoMolino Dorinoで下車し、徒歩で約2分の場所に位置する地下鉄”Molino Dorino”駅へ。
ドゥオーモに着くまで、14駅も乗り過ごさなければならないのかと思っていたが、乗っていた時間は20分ほどだった。
これが地下鉄”Duomo”駅
地下鉄駅の階段を上がった瞬間、目の前に広がった景色に、感動した。
広い広場に佇むドゥオーモは装飾が美しく、”ミラノのドゥオーモ”を名乗るのにふさわしい教会であると思えた。
中を見て見たいという気持ちもあったが、広場の広さに圧倒され、気がついたら広場を歩き回っていた。
このガラス張りのアーケードは、”Galleria Vittori Emanuele II”(ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア)というらしい。
アーケード内には、ショッピングモールが立ち並んでおり、高級ブランド店や、高級レストランが店を構えている。
天井はこうなっている。
もっとミラノを楽しみたかったが、思いの外疲れてしまったし、今日はホテルに帰ってゆっくり休もう。
そして次の日、僕の仕事の延長からの旅行が始まった。
何事もなく無事にフィウミチーノ国際空港(別名レオナルドダヴィンチ空港)に到着した。
B&Bのスタッフには、メールで到着時刻を知らせていたが、30分以上早めの到着だったので、時間を潰そうと考えながらスーツケースを取りに行く。
あ、そういえば場所聞いてないや。
集合場所も何も決めずに来てしまったので、相手も僕のことを見つけられないし、僕も相手を見つけられないんじゃないか?
仕方がないので、携帯から連絡を取ろうと試みる。
が、何故か繋がらず。3回挑戦してみたが、ダメだった。
この時、小銭がなかったので、自動販売機で怪しい色のジュースを買ったのだが、取り忘れていたことに気が付いて、取りに行くが、何故か取り出せず。取り出し口は完全にシャットアウトされていた。
「あ〜あ」と、思わず間抜けな独り言を漏らし、怪しい色のジュースは諦めた。
どうしようか考えながら到着ゲートに向かうと、スタッフの方は、僕を一発で見つけてくれた。
ジュースより相当俺が怪しかったのか。
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