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【MAIカレッジ】トークセッション第四弾:山田徹志先生

第四弾MAIカレッジ、トークセッションのピックアップです。
今回のゲスト、山田徹志先生は、玉川大学教育学部教育学科、同大学ICT教育センターの講師として、AIと教育の融合に関する興味深い研究を行っていらっしゃいます。その中でも、幼児教育にAIを組み合わせ、子供たちの育ちを支える新しいアプローチに取り組んでおられます。
今回のMAIカレッジでは、山田先生の研究内容とその背景についての対談からのピックアップです。

MAIカレッジとは

MAIカレッジは、生成AIにまつわるさまざまな話題について、各界の有識者、研究者、学者、クリエイター、アーティスト、エンジニア、経営者らを呼んで話しを聞くウェビナーを多数開催する有料のWebサービスです。
https://college.metarealai.com/


子供たちのやる気をサポートする新たなアプローチ

AIというテクノロジーを使って、子供たちの行動や気持ちを分析し、彼らの育ちを支える手助けをするアイデアを展開しました。その中で注目されるのは、子供たちの顔の向きや視線の向きを解析することです。これによって、子供たちの興味ややる気を見つけ出し、個々のニーズに合わせた教育を提供できる可能性があります。

山田先生の研究では、AIを活用しています。具体的には、子供たちの行動量データから、彼らのやる気や関心を読み取るための推定モデルを構築しています。しかし、このモデルの精度を高めるためには、多くのデータが必要です。山田先生は、将来的にはデータ収集を通じてより精度の高い推定モデル(AI)を構築し、子供たちの成長をサポートする手段を提供することを目指しています。

また幼児教育だけでなく、さまざまな場面で応用が考えられます。例えば、個々の人間関係の構築や、早期発達障害の早期診断などにも役立つ可能性があります。AIを活用して子供たちの表情や行動を分析することで、彼らの気持ちや課題を理解し、適切なサポートを提供することが期待されます。

探るべき本質的な考え方

幼児教育とテクノロジー、特にAIの組み合わせは、教育業界やビジネス界で注目を浴びています。以前から、eラーニングの形で教育とAIを結びつけてマネタイズを図る企業が存在し、今もなおその議論は続いています。こうした話題を聞くことがありますが、その中でも、特に幼児教育とAIという組み合わせは、ビジネス的な観点からは遠いように思われることもあります。

なぜなのでしょうか?その背後には、幼児教育という領域の本質的な考え方が影響していると言えるでしょう。幼児教育は、子供たちの成長段階であり、その人生において重要な役割を果たすとされています。ペリー・プレスクール調査など、過去の研究からも、幼少期の教育が将来の人生に影響を与える可能性が示唆されています。

では、なぜAIを幼児教育に取り入れるのか?その背景には、テクノロジーを活用して教育を高度化し、幼少期からの基盤をしっかりと築くという目的があります。教育の本質的な目標である子供たちの発達や学習を支援するため、AIを導入することが重要だと考えられています。

幼児教育は、子供たちが環境との関わりを通じて成長する大切な時期です。食事や外遊び、さまざまな体験を通じて創造性や個性を育む仕掛けが行われています。これらの経験が子供たちの性格や価値観を形成する一因となります。

AIとテクノロジーは、この環境をより豊かにするための手段として考えられます。例えば、どのような活動を行うのか、遊びや学びをどのようにサポートするのか、その情報提供や最適化にAIが役立つ可能性があります。ただし、環境の構築は子供たちの個々のニーズに合わせて調整される必要があり、その難しさも認識されています。

幼児教育において、AIの役割は環境を最適化すること。子供たちが成長する過程で必要な刺激や情報を提供し、個々の発達や学習を支援する一翼を担うことが期待されています。これにより、未来の世代がより豊かな環境で成長し、個々の可能性を最大限に引き出す手助けとなるでしょう。

幼児教育とAIの結びつきについて、本質的な視点から見つめることは、新しい教育の形を考える上で重要です。子供たちの未来を担う幼児教育の領域において、テクノロジーがどのような道を切り拓くのか、ますます注目が集まることでしょう。

山田先生との対談の動画はMAIカレッジにご登録し、ご視聴ください。
MAIカレッジ:
https://college.metarealai.com/

山田先生の紹介

玉川大学 山田徹志先生

幼稚園の教育現場で教員経験を積み、その経験から子供たちの行動や感情を深く理解し、彼らの発達を促進する方法に強い関心を抱くようになる。
特に、先生たちが子供たちとの関わりで直面する様々な課題に注目し、科学的な手法や最新のテクノロジーを駆使して、子供たちの成長をサポートする方法を模索。


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