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『白鯨との闘い』ネタバレ感想―「鯨を狩っていいのは鯨に狩られる覚悟がある者だけだ」と思った映画―シネマクラッシュ/2024年6月3日

 渡邉美穂さんが「シネマクラッシュ」シネマナビゲーターに就任して2回目の放送がありました。

 前半では美穂さんのオープニングアクトについて、後半では映画『白鯨との闘い』について語りたいと思います。

ネタバレがあるので未見の方はご注意ください。

 テレ東吹き替え版は配信がなく見ることはできませんが、Amazonプライムなど各種配信サービスで字幕版・吹替版で視聴できます。



オープニングアクト

不撓不屈の美穂

 今回もリビングで”もうひとりの渡邉美穂”に会えました。

 今日の美穂はスマホのパスワードを忘れてしまった様子。

 あと1回間違えるとロックがかかってしまう状況。

 そんなピンチにも立ち向かう不撓不屈の美穂です。

 前回にも増してアップの表情が多くて良いですね。

 そしてアングルが美穂を見下ろすように撮られているので、本当に彼女の側にいるようでドキドキします。


クリス・ヘムズワースにメロメロな美穂

 偉大な王より偉大な男になりたい

『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013年)

 そんな美穂は『マイティー・ソー』で主人公ソーも演じた、今回の主演俳優、クリス・ヘムズワースにメロメロ。

 いやあ、クリスなら仕方ない💦

 男でも惚れます。

 ジタバタした結果、誤ってスマホを押してしまう美穂。

 美穂のスマホはどうなってしまうのか!?

 というわけで今回のオープニングアクトも楽しませていただきました!



白鯨との闘い

あらすじ

Story ストーリー

1850年、小説家のメルヴィル(ベン・ウィショー)は、30年前に沈没した捕鯨船エセックス号の生き残りであるニカーソン(ブレンダン・グリーソン)を訪ねる。メルヴィルは、事件を語ってもらおうとするが、ニカーソンはなかなか話そうとしない。だが、妻の説得もあり、真実を語り出す。アメリカのナンタケット島で少年だったニカーソン(トム・ホランド)は、初めて捕鯨船エセックス号に乗船した。船長は、経験は浅い名家出身のポラード(ベンジャミン・ウォーカー)。オーウェン(クリス・ヘムズワース)は、今回こそは船長になれると思っていたが、ポラードにその座を奪われ一等航海士として乗船していた。航海の途中、寄港した地で、何百頭にもおよぶ鯨がいる海域があるという情報を得たことで、その海域へ行くことを決断するのだったが…。

Commentary 解説

捕鯨船エセックス号は、何百頭にもおよぶ鯨がいると言われる魔の海域へと向かう。しかし彼らを待ち受けていたのは巨大な白鯨だった…。名著『白鯨』の陰に隠され続けてきた衝撃の実話を、「アポロ13」「ビューティフル・マインド」の名匠ロン・ハワードが、白鯨と死闘を繰り広げた男たちの生還までの姿を描き切った渾身の超大作!主演は「マッドマックス:フュリオサ」「マイティ・ソー」シリーズのクリス・ヘムズワース。共演は「きみがくれた物語」のベンジャミン・ウォーカー、「オッペンハイマー」のキリアン・マーフィー、「スパイダーマン」シリーズのトム・ホランド、『007』シリーズで「Q」を演じたベン・ウィショー。(2015年/アメリカ)

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感想

チェイスとポラード船長

 よそものだが能力も人望も高い一等航海士オーウェン・チェイスと地元の名士で親から船長の地位を受け継いだジョージ・ポラードの確執からはじまる関係が、大自然の猛威の中で変わっていくのが見どころでしたね。


白鯨

 白鯨は圧倒的な存在感で、自らの欲望のままに捕鯨を繰り返す人間に「鯨を狩っていいのは鯨に狩られる覚悟がある者だけだ」と人間に告げる神の使いのような存在に見えます。

 最悪の状況で白鯨を仕留めるチャンスを得たチェイスが白鯨の目を見て手を止めてしまうシーン、白鯨が象徴する自然への畏敬の念を感じてしまったチェイス、何故仕留めなかった?と憤るポラード、両方の気持ちがわかってどちらが正しいとも言えない気分になりました。


みんな海の男だった

 親の七光りなヤツ、嫌みなヤツ、頼りないヤツ、いろいろいたけどみんないざとなったら”海の男”でした。

 主役のチェイスは当然として、最初はチェイスを疎んじていたけれどその後彼を認めていくポラード、ポラードのために身を投げ出すポラードの従弟など、逆境に陥った時に初めて真価を見せてくれました。


生き延びる闘い

 白鯨との闘いはもちろんですが、飢餓との闘いも壮絶でした。

 ポラードの従弟の選択は涙なしには見られませんでしたね。

 あまり詳しくは書けませんが、チェイスたち乗組員の壮絶な体験は、いざ自分がその場にいたらと思うと背筋が寒くなります。

 生き残ったニカーソンが、老齢になるまで誰にも言えず、罪の意識に苦しんだのも当然の事でしょう。



最後に

 絶望の中に光る人間性の崇高さを感じられた映画でした。

 船に乗る仲間は皆家族だという言葉通り、一丸となって自然の猛威に立ち向かっていくチェイス達、そして人間の都合には構いもせず襲い掛かる嵐や白鯨の脅威、そしね鯨油が重要なエネルギー資源だった時代も知ることができ、楽しめました。

 こうやって未見の映画を毎週見られるのは本当にありがたいです。

 次回はリュック・ベッソン監督の『コロンビアーナ』、美穂さんの好きな戦う女性の物語、非常に楽しみです。

 最後までお読みいただきありがとうございました!

(終)

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