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カップヌードルは、僕達の消しゴム

5月11日、千葉県市原の一番星ヴィレッジで
「Z-fes」と呼ばれるイベントがおこなわれる。

このイベントで販売されるグッズは、
昨年、広島を襲った豪雨の被害などの
各地の災害復興支援を目的としている。

皆でプロアーティストの音楽とプロ料理人の料理を楽しみ、
キャンプファイヤーを囲み、
なんの遮りもない星空の下で
花火が打ち上げられる。

そして、私達は、星空がにぎやかに輝く中
参加者全員でカップヌードルを食べる。

- NO BORDER -

カップヌードルと言えば、大好きなコピーがある。
「NO BORDER カップヌードル」

戦いを繰り返す戦場に、国境のように一直線に置かれたカップヌードル。
戦士たちは戦いをやめ、銃を置き、共にカップヌードルを食べる。
そんな独特の世界観をもったCMシリーズだった。

【NO BORDER】そこに込められたメッセージは、
「無駄に築き上げた、境界線をぶっ壊そう」というメッセージだった。
心に築いた境界線を壊すのは、武器ではなく、一緒に食べるカップヌードルだと。

私達は今、大切にしているパーソナルスペースとは別に
余計に積み上げてしまった境界線を壊す時代にいる。

時代は「地域」という境界線を薄くし、
インターネットは「国境」という境界線をなくした。
アプリは「言語」という境界線をなくし、
いずれは、国独自の「通貨」の境界線もなくなっていく。

身近な世界でも
シェアハウスは「私の家」の境界線をなくし
シェアカーは「私の車」の境界線をなくし
遊びは「大人と子供」の境界線をなくし
情報も、体験も何もかも、シェアされていく時代になった。

きっと、私達は、元々一つだったことを思い出したのだ。

アメーバ時代に、私達は一つの命だった。
そしていま。
一つの命を分け合ったことを思い出しつつある。

— 君はボクノカケラ、僕はキミノカケラ —

5月11日に行われるZfesは、被災地支援という形で、カップヌードルを一緒に食べるイベントだ。ちなみに主宰者さんは、涙が出るほどの大赤字だ。

このZfesというイベントの主宰者、カプセルZの社長、福田和輝さんはいつも、出会う人を、自分のこと以上に大切にする。
まるで、出会う人は“自分のかけら”だと思っているかのように。

困っている人がいたら、一緒に手を繋ぐことができるのが私達人間で、
傷付いている人がいたら、手を差し伸べられるのが私達人間だ。

このイベントは、災害に合われた方と私達の境界を消す、消しゴムのようなイベントだ。
被災地も、避暑地も、観光地も関係ない。
君はボクノカケラで、僕はキミノカケラだ。
そこに境界線など、存在しないのだから。


境界線を壊すのはいつだって、武器ではなく、一緒に食べるカップヌードルだ。

困ってる人と、私達の境界線を壊そう。
君と、僕の境界線を壊そう。

笑い声が流れ続ける、星空の下で。


— めしょん —


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