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メスギツネ
2019年4月11日 20:05
「さあ、早く仲間になりなさい。これ以上情けない姿の魔法少女なんて、誰も見たくないでしょう?」「ああっ!ぐう…っ」 頭をぐりぐりと踏み続けられ、リリーは屈辱的だった。全く相手にならない。相手が強すぎる、そして自分が弱すぎる。今まで順調に悪を倒して来たのに。 「それか、もっと楽しませてくれるわけ?」(こんなところで…終わりたくない…!) レイの足がどけられたのを確認すると、リリーはゆ
2019年4月9日 19:36
レイの鞭が迫る。リリーはとっさに身を翻した。が、避けきれず、右肩を掠めた。「くっ…!」思っていた以上の鋭い痛みに、顔を顰める。しかし休む暇なく、また鞭が振るわれた。しかし今度は、直接痛めつけるためではない。生きているようにぬるぬると動く鞭の動きに、リリーは翻弄された。そして、片方の足首に鞭が絡みつくのを許してしまったのだ。(しまった!)「ふふ、つーかまえた」レイのにやり笑い
2019年4月9日 19:27
「今日は満月。儀式には最適ね」ところどころ壊れた天井の隙間から、月明かりが差し込む。薄暗く、埃っぽい空間。港近くの廃倉庫。元々、貿易関係の荷物置き場として使われていたらしい。木箱や鉄筋が、無造作に置いてけぼりのままだ。そんな廃墟に似合わない、美女が1人。ブロンズのウェーブががった髪に、青い瞳。薔薇のような真っ赤な唇。そして、体にぴったりと吸い付くような、黒光りのスーツ。大きな胸が収まり