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#3【社内報制作のステップ】社内報制作の流れと担当者のお仕事

■未経験ならおさえておきたい、制作の流れと印刷用語


こんにちは。社内報にちょっと詳しいライターのしばいぬです。
#1 【社内報の役割とは】企業はなぜ、社内報を発行するのでしょう? では、自社にとっての「社内報の役割」を明確にすることの大切さと、その際にヒントとなる考え方をお伝えしました。また、#2 【ゼロから作るなら?】社内報創刊の考え方・進め方では、社内報の立ち上げにおいて重要なコンセプトの考え方と、自社に合う社内報を検討する際のポイントをご紹介しました。

この記事では、社内報制作の流れをご紹介します。あわせて、社内報の制作過程でよく用いられる、編集・印刷関連の用語についても解説!
社内報の制作開始から発行に至るまでの見通しが描けるようになると、慣れない業務への不安もずいぶん軽減されるはずです。ぜひご一読ください。

なお、ここで想定しているのは、紙の社内報(印刷せずPDF形式で公開するものも含む)の制作です。Web社内報の場合、個別の記事が完成したタイミングで随時公開する仕組みがとられているケースが多く、以下に掲げた制作フローのうち、「編集会議」より前のステップ(「スケジュール作成」「台割作成」)は不要になるでしょう。次項で、1ステップずつ詳しく解説していきます。

スケジュール作成から印刷の手配まで、社内報制作にまつわる業務は多岐にわたる


■1ステップずつ解説! 社内報の制作フロー


【編集会議までにやるべきこと】
[スケジュール作成]
発行日から逆算して、編集会議~印刷までのスケジュールを作成。
ページ数や取材記事の有無にもよるが、多くの場合、優に1~2カ月はかかる。制作会社に依頼すれば、スケジュールを提示してもらうことができる。
[台割作成]
【台割】は印刷用語で、読み方は「だいわり」。何ページに何を掲載するかという冊子の設計図となる。編集会議に先立ち、仮の台割を作っておくと議論がスムーズに進みやすい。

【制作キックオフ。めざせ校了!】
[編集会議]
冊子全体のコンセプトと、各企画の大まかな内容を確認しあう場。
新企画を打ち出す場合は、アイデアを出し合い企画をブラッシュアップする。多くの場合、制作会社にも同席してもらい編集・制作のプロとしての意見を求めることができる。編集会議を経て、台割の見直しを行う場合も。

[紙面づくりの素材収集] (☆主に3パターン)
①社内の既存情報を再構成する:プレスリリースや社内資料など、関連する情報を一式集める。
②寄稿を依頼する:質問状を作成して、コメントの掲載者に回答を記入してもらう。
③掲載者への取材を行う:質問項目をもとに、対面/オンラインでインタビューを行う。

[原稿作成] (①~③は上記☆3パターンに連動)
①集めた情報をもとに原稿を書く。
②コメント掲載者からの回答を必要に応じて編集し、原稿として仕上げる。
③取材内容をもとに原稿を書く。

①~③いずれのパターンも、画像(写真やイラスト)も適宜用意しておく。
制作会社が関わる場合、原稿は基本的に社内で作成し、そのブラッシュアップ(編集)を含めたデザイン制作以降を制作会社が受け持つケースもあれば、原稿作成の段階から制作会社主導で進めるケースも。

[デザイン制作]
用意した原稿と画像をデザインに反映し、紙面を作り上げる。
これにて【初校】=デザインされた紙面が完成!

●まめちしき●
デザインに反映する前の原稿そのものを【初稿】と呼びます。デザイン済みの【初校】で最初の確認を行う場合もありますが、内容を確認すべき関係者が多く、デザインへの反映前に原稿を固めておく必要がある場合は、
 【初稿】を提出→確認・修正→【2稿】提出→OKが出たらデザイン反映→【初校】提出…という流れになります。

[初校の確認(校正)→修正指示]
【校正】とは、用意した原稿や画像がイメージ通りにレイアウトされているか、原稿の内容に誤字・脱字がないかをチェックし、必要な修正指示を入れること。(修正指示は、出力紙に赤字を書き込んだり、PDFデータにコメントを付けたりと、方法は様々です)

[再校(2校)制作]
初校の修正指示を反映し、再校(「2校」とも呼ばれる)を制作する。

[再校の確認→修正指示]
初校で指摘した点がすべて反映されているかを確認。
あわせて、新たに気が付いた点があれば修正指示を入れる。
(以下、修正反映→校正を指摘事項がなくなるまで繰り返す)

[文字校了]
【校了】とは、すべての確認が完了したことを意味する出版・印刷用語。
※ここでは、あくまで「文字のみ」の校了を指す。

[色校正]
【色校正】とは、実際の印刷に近い状態で紙面を出力し、画像などの色味を確認すること。人物の写真、商品画像、ブランドロゴなど、細やかな色味の調整が必要な要素についてはこの時点で色味の具合を確認し、必要に応じて画像を補正し見え方を調整する。

[校了]
色校正が完了したら、いよいよ校了!印刷用のデータを印刷所へ引き渡す(=【入稿】)。

[印刷→製本へ]
あとは刷り上がりを待つのみ!

以上が、紙の社内報制作のベーシックなフローです。たくさんの工程を経て、ようやく印刷・製本に至るのですね。多くの時間と費用をかけて制作する社内報。やはり、漫然と発行するのはもったいない!! 社員の心をつかみ、会社としての「目的」「ねらい」を達成できる内容をめざしたいものです。

「社内の担当者だけでは企画や原稿作成に不安がある」「マンパワー不足で制作進行が滞りがち」、そんな時は、制作会社への依頼も選択肢の一つです。

制作会社への依頼でお悩みの場合、まずはお気軽に弊社までお問合せください。
株式会社メッセ(東京都中央区京橋)


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