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“半歩先の憧れ”を表現する 『MERY mag』制作の裏側

先日、Twitterでこんな嬉しい投稿を発見…!

投稿で触れていただいた「雑誌っぽいデザインのコンテンツ」は、2020年4月からスタートしたMERYアプリ内コンテンツMERY magのこと。制作側の想いを感じ取ってくれたようなダイレクトな反応に、感慨ひとしお!
なぜなら、MERY magはMERYとはまた異なる世界観で、独自のこだわりを詰め込んで制作しているから。
https://mag.mery.jp/new/

今回は、そんな『MERY mag』の制作の裏側について、お話ししたいと思います。担当ディレクターのMさんに詳しくお話を聞いてきました。


『MERY mag』って?

『MERY mag』は、‟女の子の毎日をかわいく“がビジョンの『MERY』が2020年4月からはじめた、MERYユーザーに新しい体験を提供することを目的としたMERYアプリ内のウェブマガジンのこと。「等身大から半歩先の憧れを届けることで、新たな好きが広がる場」をコンセプトに、今までの記事にはないスタイル/ジャンルの情報を提供しています。


“自分の世界にないもの”に触れるきっかけに

そんな『MERY mag』は、何を伝えたくて、何を大切にしているのか?
立ち上がった背景を聞いてみました。

ディレクターM
「公認ライターが書く等身大の記事がメインのMERYにとって、“共感”はとても大切なキーワードです。しかし、女性が10代、20代、30代…と成長していく中では、共感だけではなく、“もう少し先の何か”に触れることに価値があると思っています。今の時代は、SNSなど様々な手法で“自分の知りたいこと”だけをキャッチして完結させることができます。ただ、自分の世界にはない何かに触れたり、インプットがあるということは、価値観の広がりにつながり、成長していく上で何かしらの影響を与えてくれる。それを『MERY mag』で体感して、女の子たちの“新しいすき”の発見や気づきになれば…という想いで立ち上げました」

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一番大事にしているのは、MERYの世界観から離れないこと、でも少し離れること。そのような“半歩先の憧れ”をコンセプトにしているのが『MERY mag』なんです。ただ、“半歩”のさじ加減や表現の仕方って曖昧で難しいんですよね…。毎号、とっても試行錯誤しているところです」


雑誌のような企画/構成にする意図は?

「MERY」とのちょっとした違いはコンセプトだけでなく、企画や構成にもあるそう。冒頭のTwitter投稿でも触れられていた「雑誌っぽい」見せ方も、『MERY mag』の大きな特徴のひとつ。

ディレクターM
「『MERY mag』というネーミングにも関係しているのですが、アプリ内のコンテンツでありながら、雑誌(magazine)のような構成をしているのが特徴です。タブ(希望ページに素早く切り替えられるインデックスのようなもの)トップに『特集』を置き、毎回テーマに沿うトピックスを立てて構成しています」

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Photo: Kentaro Kambe
↑トップ画面には、特集テーマとトピックスがわかるように。

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Photo: Kentaro Kambe
↑さまざまな角度の内容が充実するトピックス。

定期的な配信で届くのは、自分で検索したものでは得られない発見と、雑誌のような満足感。これらの特徴が、“新しい体験”につながる大きな要因となっているようです。


制作のこだわり① 今までにない表現方法

MERYの世界観とは少し異なる、唯一無二のメディアとして始まった『MERY mag』。コンテンツごとに「誰に届けたいのか」をかなり考えて制作しているのだそう!
そんな制作過程で見えてきた、独自のこだわりとは…?

●ディテールにもこだわった撮影法

ディレクターM
「『MERY mag』の記事は、独自の世界観を表現するために、毎号モデルさんを撮り下ろしています。その時の特集に合ったイメージであることはもちろん、裏テーマも盛り込んだビジュアルづくりをこだわっています。例えば、♯15の『透明な夏。』特集では、モデルさんに風船を持ってもらって撮影。裏テーマとして、“ふんわりと軽快に、どこまでも飛んでいきたい”みたいな気分を表現したかったんです。そんなひとふりのエッセンスを、写真から少しでも感じていただけたら嬉しいですね」

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     Model:Rikako Sasaki(ANGERME)

●エモさを感じるワード使い

ディレクターM
「一般的に、WEBの記事タイトルは、ダイレクトな方が刺さりやすい傾向にあると思います。しかし、『MERY mag』では、“なんだか、かわいいかも…”と、じわっと感じるようなワーディングを意識しています。とはいえ、奇をてらいすぎるとよくわからなくなる。例えば、「部屋着でヒロインになる。」のように何が掲載されているかわかりやすいタイトルにしても、『MERY mag』らしい雰囲気を含めて、ワーディングを考えています」

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ディレクターM
「MERYのUIは“見ているだけでかわいくなれる気がする”“心地いい”といったことを重視していて、そこは『MERY mag』にも踏襲したい。ただ、MERYの記事では<見出し・画像・テキスト>を繰り返すシンプルな構成です。その心地いいシンプルさは継承しつつも、フォントでやわらかな空気感を演出したりと、デザインを自由にできるHTMLフォーマットを利用して、MERYとは異なるリッチな体験を届けることを意識しています。そのために、ひとつの特集を作る際のデザイナーとのやりとりは、slack上で100件を超えるほど! 迷いながら、相談しながら作っています」


ビジュアル表現にも印象的なワードセンスにも、オリジナルで緻密なこだわりが詰まっていること。
それらのこだわりこそが、指でサクサクとスクロールできるメディアであっても、ユーザーの心に確実に刺さる要因になっているのかもしれません。

制作のこだわり② 今までにないチャレンジ企画

ディレクターM
「『MERY mag』をスタートして良かった点は、MERYのコアコンテンツに、新たな価値や体験を加えることができたところ。『MERY mag』が更新されるたびに、リピーターが着実に増えているので、とても嬉しいですね」

そんな『MERY mag』ならではの新たな価値や体験は、スペシャルコンテンツにも反映。
中には、インタビュー連載企画『MERY PINK BOY』のように、連載開始からSNS等でじわじわと話題になり、人気が出たコンテンツも…!

ディレクターM
「この企画は、『MERY mag』の中でもチャレンジングなものでした。男性の出演が少ないMERYで、男性が主役×インタビューという文字数が多い企画はどうなんだろうか。一番のポイントは、何と言ってもどんな男の子に出ていただくか、という部分です。超メジャーな方であればリーチは高くフックになるけれど、それってMERYっぽいの? そしてMERYユーザーに向けて、どんなことを語ってもらう?、と。課題はいくつもありましたが、悩んで考え抜いて、コンセプトを決めました」

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“今、気になる男の子×ピンクの服”という『MERY PINK BOY』は、新鮮かつインパクトのある連載としてスタート。MERY公式のTwitter投稿の中でもかなり高いリーチ数を誇る企画に成長したのだそう。

ひとつひとつの企画に、考え込まれた細やかな方針を定めている『MERY mag』。すべては、ユーザーに楽しんでもらうために…!

ディレクターM
「つい先日公開したばかりのランジェリー特集も、ぜひチェックしてほしいです。 モデルさんやフォトグラファーなど、スタッフ決めから制約が多く、かなり悩んだ部分もあるのですが、結果として“か、かわいい…♡”と思ってもらえるような記事になったと自負しております。いままでの撮影の中でも、特に印象に残るものになりました」


「半歩先の憧れ」を追求するために

前述の【制作のこだわり】からわかったのは、「MERYらしさ」と「MERYから離れる」のバランスを、常に意識して制作しているということ。それを実現するには、大変なこともあるのでは…?

ディレクターM
「ディレクターである私自身は、ユーザー層からかけ離れた年齢なので、“私がいいと思うもの”が自分本位にならないように気を付けています。MERYを一緒に盛り上げてくれているコミュニティ『all with MERY』のメンバーの方々の声からヒントを得たり、ユーザーと年齢が近い社員の意見を聞いたりしながら、ほんの少しエディターとしてのメッセージを込める…という感じなのですが、そのバランスはかなり難しいですね」

そんな苦労の甲斐もあってか、まだスタートして半年弱にもかかわらず、累積ユーザー数が着実に増えていることは数値として表れています。ユーザーからも「香水に興味を持っていたのでたくさんの種類の香水が知れました。つけ方も参考になりました。」「どの記事も参考になりました。記事のデザインもどれもおしゃれで見ていて楽しかったです!」「おうちで過ごすことが多い中、おうちヨガは簡単でできそうだと思い、すごく役に立ちました!」といったコメントが届いているそうです。

ディレクターMさん
「読みに来てくださるユーザーが増えているのはうれしいですね。MERYのコアコンテンツに、新たな体験や価値を加えることができたことで、ユーザーの幅広い興味や関心にも応えることができているのかなと思います」


「MERYは私たちの味方!」を目指す

まだまだ始まったばかりの『MERY mag』がこれからどうなるのか、今後の構想も気になるところ!


ディレクターM
「これは私個人が思うことですが、【MERY=かわいい、甘い、若い】のようなイメージを抱かれやすいのですが、MERYユーザーはかわいくなることだけを考えているわけではないと思っています。今の時代を生きるU-25の女性たちは、意識が高い方が多い。なので、これからは社会問題などに触れるようなコンテンツも届けていきたいですね(実は#01の時から、ふわっとSDGsやフェミニズムに触れるような書籍の企画などがありました)。でもそれは、単に社会情勢を記事にするのではなく、“やっぱりMERYって私たちの味方だよね”と感じていただけるようなコンテンツでありたいと思っています」

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Photo: Kentaro Kambe

ディレクターM
「MERYが“すきを共有できる親友”なら、『MERY mag』は“3歳くらい離れた仲良しで憧れのお姉さん”みたいなイメージ。価値観を押し付けるのではなく、何か新しい気づきを与えてくれる存在…みたいなコンテンツを今後も届けていきたいと思っています」


『MERY mag』の制作の裏側、いかがでしたでしょうか?
今回のインタビューでわかったのは、『MERY mag』の存在によって、「MERY」の新しい表現方法がぐんと広がったこと。ユーザーの方々にも「こんな風に作られているんだ!」と知っていただき、また違った楽しみ方を見つけていただけたらうれしいです。

MERYのアプリをダウンロードすれば、誰でもすぐに無料で『MERY mag』の記事をご覧になれます。そんな新しい体験を、ぜひチェックしてみてください!



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