結婚できない男

前の会社を退職した理由の1つ、正社員5人のうち既婚者が1人しかいないことだったけど、今の会社でも、未婚者がいる。もしかしたら、現代社会は刻一刻と結婚しにくい社会になりつつあるのかもしれない。

欲しい物はすぐ手に入るという意味での生活の利便性の向上、モノ→存在に重きを置くという若者の価値観の変化。一方で、物は溢れているが、非正規雇用者の増加、女性の貧困問題がある。少子化で、そもそもモノ、サービスを買う人が減っているから市場経済が活発にはならない。

会社は社員に給与をより多く支払えなくなる。終身雇用制度の崩壊。会社から退職金が出ない。より有能な人材だけが生き残れるという捉え方もできるが、同様に有能な人材であっても会社に依存しない、絶えず人材が流動していくとも言える。

そうなると、人材が会社のなかですら育たなくなるし、会社自体も人材育成に投資しなくなる。

シェアリングエコノミーとは言われているけど、実践しているのは一部の先進的な人たちだけで、今、社会全体で人を育てていくという風土があるかとうと、甚だ疑問である。

会社は、僕たちが僕たちの人生を捧げる代わりに、人生を保証してくれていたが、今は、そうではなくなった。ゆえに働く僕たちは会社に依存しないポータブルなスキルを持っていないと社会の中で生き残れない。

今、自分は現代社会のなかで、より豊かに生きていくために現在の営業職という仕事を選んだ。性に合っていると思うし、日々勉強させてもらっているし、厳しいことも言われるが何より楽しい。

一方で、技術革新により営業職もなくなるかもしれないと言われている。
今は、そんなに簡単な商材を扱っているとは思っていないけれど、AIが営業やマーケティングを代行する時代は遅かれ早かれやってくるとは思う。

そんな変わり続ける社会のなかで、現代の若者たちは結婚にブレーキをかけてしまっているのかもしれない。

昔は、戦後のベビーブーム、高度経済成長、大量生産・大量消費で、市場経済も活発であったし、人材も沢山いたのかもしれない。

お金が沢山あれば、とりあえず結婚のための必要条件は揃っている。性役割に関しても疑う人たちはまだ少なかっただろうから、女性は家庭に入るものだとみんな思っていただろうし、周りからも要請されたのだと思う。

でも、男女雇用機会均等法が成立して、女性も社会に出てもいいんだ!という風潮が高まって、女性というものが多様化した。

女性は家庭に入るべきだとは全く思っていないけど、男女の価値観が多様化、流動化したせいで、現代社会で生きる上でのロールモデルだったり、正解が見えなくなってしまったと思う。

男性は働き方が多様化したけれども、やっぱり、社会のなかであるべき姿、性役割というのは、昔も今も変わらずお金を稼いでくることだと思う。

でも、現代社会における女性とは?女性の幸せとは何か?と問われると多様化しすぎたせいで、みんな違ってみんないいみたいなあり大抵の答えしか出せない。

女性にとって、社会で活躍して、結婚することが幸せなのか、家庭に入って子どもを育てることが幸せなのか、旦那さんに扶養されて、エステ行ったり料理教室行ったり、教養を深めたりすることが幸せなのか、たまに、ママ友と集まって女子会するのが幸せなのか、あるいは、結婚せずに一人で生きていくことが幸せなのか、最大公約数的な幸せが自分は全く見えてこない。

自分は、各々の女性が幸せだと思えれば、それでいいとは思うし、仮に結婚相手が自分の幸せをどう思い描いていても、気にしないし、支えたいと思う。子どもはほしいけど。

生物学的に言えば、女性と男性は異なるものだし、そこから派生して、それに基づいて、文化人類学あるいは進化心理学的に?文化、性役割みたいなものがある種必然的に出来上がってきたのだと思う。

人類の繁栄という点から言えば、男性と女性はパズルのピースのようにお互いが不可分の存在であると思う。ギリシャ神話にもそんな描写がある。

役割、在り方が多様化した社会のなかで、男女が織り成す総てに答えを出さなくちゃいけないと思うと大変だ。

一層のこと、両生具有だったらとか、訳の分からないことを思ったりもするのだけれど、冗談はさて置き。

何でもそうかもしれないが、物事を成すなら、その先の先まで思い描かないといけないのかもしれない。

人、仕事、モノ、あらゆることが優劣なく多様化した社会は、どこに収束していくのだろうか。自分でも答えを持っておかないといけないけど、時代がそろそろ答えを出してほしいところである。

自分の人生も、まずは毎日社会に向けて行動し続けて、考えるしかない。

ただ、結婚したいのに、自分は結婚できるのかと言いたかっただけなのにこんなに長くなってしまった。

あるいは、僕が見えていない社会の中には、自由恋愛、ありあまる富、美男美女が揃った理想郷みたいなところが存在しているのかもしれない。

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