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IBMのハイブリッドクラウド、リコーとの提携拡大

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』では、IBMのハイブリッドクラウドを取り上げます。

IBMは、2020年10月6日、IBM News Roomで「Ricoh and IBM to Deliver Expanded Services to Customers via Hybrid Cloud(リコーとIBMはハイブリッドクラウドを通して拡張されたサービスを顧客へ提供する)」という記事をアップしました。

記事は、リコー(米国)とIBMの提携拡大を通して、リコーは、IBMのハイブリッドクラウドを利用することで、自らの情報管理ソリューションはもちろんのこと、IBMの多用途な機能(IBM POWERアプリケーションやVMwareサービスなど)を顧客に提供していくとしています。つまり、リコーが顧客に対してIaaSを提供するイメージです。

ハイブリッドクラウドとは、クラウドコンピューティングの提供形態の一つです。外部のクラウド事業者やデータセンター事業者が提供するインフラやサービスをインターネット経由で利用するパブリッククラウド、および自社のサーバなどインフラを利用したプライベートクラウドの組み合わせと考えればよいと思います。仮想化されたシステムが、プライベートクラウドとパブリッククラウドをまたいで運用されることになります。(動画参照)

ハイブリッドクラウドは、「Watson Anywhere(=オープンで拡張性をもったAI/Watson)」ととともに、IBMの重点戦略に位置付けられています。

IBMは、このハイブリッドクラウドを重点戦略にするに当たって、クラウドやオープンソースのサービス/ソリューションを提供する「Red Hat」を買収(2019年7月に買収完了、Red Hatの2019年7月9日付けプレスリリース参照)。Red HatのCEOであったジム・ホワイトハースト氏は、現在、IBMの社長(President)に就いています。

田中道昭

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