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マイクロソフトとニュアンスが提携強化、「AI×アンビエント」で遠隔・仮想医療を推進する

『戦略をアップデートする』は、競争戦略コンサルタントとしてGAFA×BATH等の米中メガテック企業をはじめ国内外トップ企業の動向をフォローしている田中道昭が、日々行っているこれら企業へのリサーチの中から、その内容をnoteでシェアするものです。

今日の『戦略をアップデートする』では、マイクロソフトのの遠隔・仮想医療です。

マイクロソフトは、2020年9月15日、「Nuance and Microsoft announce the integration of Dragon Ambient eXperience and Microsoft Teams for virtual telehealth consults(ニュアンスとマイクロソフトは遠隔医療のために「Dragon Ambient eXperience」と「Microsoft Teams」を統合することを発表)」とするプレスリリースを出しました。

マサチューセッツ州に拠点を置くニュアンス・コミュニケーションズはカンバセーショナルAI(対話型AI)ソリューションを提供する企業です。マイクロソフトとニュアンスは戦略提携を通して、AIを利用したアンビエント・テクノロジーを医療に利活用しています(マイクロソフトの2019年10月17日付けプレスリリース参照、「アンビエント」については第7回参照)。

今回のプレスリリースによれば、Microsoft Cloud for Healthcareパートナーシップのもとで、ニュアンスのアンビエント・クリニカル・インテリジェンス・ソリューション「Nuance Dragon Ambient eXperience(DAX)」がマイクロソフトのオンライン会議システム「Microsoft Teams」に統合されることで、遠隔/仮想医療を推進していくとしています。医師など医療従事者がマイクロソフトの「Microsoft Teams」ワークフローからニュアンスの「DAX」を利用できることになります。(動画参照)

アンビエントコンピューティング領域で先端にあるマイクロソフトは、現実世界とバーチャル世界の完全融合(MR)を、MR用ゴーグル型デバイス「ホロレンズ」などで実現しようとしています。まるで、トム・クルーズが主演したスピルバーグ監督作品『マイノリティ・レポート』の世界です。

このアンビエントコンピューティングのキーワードが「テレプレゼンス」です。マイクロソフトとニュアンスの「AI×アンビエント」クリニカル・ソリューションによって、医療の遠隔化・仮想化がより身近になってきます。

田中道昭

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