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チェロ弾きのためのエッセイ〜流転の盗賊〜

私、APEX LEGENDSっていうゲームに最近ハマってまして。いわゆる「APEX」「エペ」ですね。

APEXが自分の人生で初FPSだったのですが、なんともこれが面白いこと面白いこと。もともと対人ゲームに傾倒していたことも手伝い、相手の動きを予想して自分の行動を決めると言う思考と、アクション的・シューティング的要素とがうまく噛み合ってどハマりしてしまいました。
これはちゃんと時間と相談しないと、チェロの練習時間や勉強の時間の確保が危ういですね…

さて、先日のAPEXの射撃訓練場での話。
銃を撃った時の跳ね上がり(リコイル)のコントロールや相手の動きと同期して照準を合わせる行為(追いエイム)が難しく、どうしたものかと悩んでいました。
私、ps5のコントローラーでプレイしているんですけど、スティックで照準を合わせようとすると相手を通り過ぎちゃうんですよね。思った以上に感度が高く、ちょっとスティックを動かしただけでかなり照準が動くんです。特に腰撃ちだと。
では感度を下げれば良いのでは?ということになりますが、個人的に感度を下げるのはあまり好きではないんです。周りを素早く見渡す機会の方が圧倒的に多いゲームだと思っているので。

私はこの原因を、体に探しに行きました。「今、指先でスティックを操作してるけど、それってほんとに細かい操作できてるの?」と疑問に感じ、意識を自分の体に向けてみました。


気付きました。指先を細かく使うコツ。
指先を"使わない"のがコツです。



わけわかめな方もいると思うので説明させていただきます。

と、その前に皆さんに試しにやってみて欲しいのですが…

親指を出来るだけ速く、細かく震えさせてください。方法はなんでもいいです。



どうでしょうか?うまくできましたかね。
そしてその時、どこに力が入っていたかを意識してみてください。

親指"だけ"を震わそうすると、親指の筋肉だけではうまくいかないのではないかなと思います。
速く動かせたよって人は、おそらく手や指には力が入ってなくて、前腕や上腕、さらには肩に力が入っているのではないでしょうか?肝心な親指には、あまり力が入ってないってことが体験していただけたと思います。


なんとなく私の言いたいことが伝わったのではないでしょうか。
「指先の細かい動きは、指先よりも体に近い筋肉を使うことで実現できる」のです。

お盆にたくさん物を持っていると手が震えちゃう人とかもいると思います。あれってお盆のバランスを指先や手で調整しようとしてるけど、その時の力の入れ具合の調節が難しくって震えちゃってるんです。力を入れたり入れなかったりが忙しいんですね。まさに私がAPEXで苦労していた点と似てますね。
そういう時って、手の力は抜いて背中の筋肉を意識して持つと、不思議と震えなくなるんですよ。面白いですよね。

では実際にゲームに落とし込んでみます。細かい動きをしたい時、指先ではなく腕や肩でスティックを動かすように…

めちゃくちゃ照準ぴったりでした。少なくとも私は。
こんだけ上手くいくと気持ちいいですね。お陰様で先日2000dmgハンマー取れました。APEXプレイヤーの皆さんも是非試してみて下さい。



「あれ、これってチェロにも活かせるのでは…?」



そうなんです。指使いや弓使いにも、この技術って活用できるんです。
速く指を動かそうとすると力が入っちゃう乗っめ良くあると思います。そういう時のアドバイスとして、
「速いパッセージほど力を抜く」とよく聞きますが、これは正確には
「速いパッセージほど『指先の』力を抜く」
んです。指先を腕や肩の筋肉で動かすイメージです。
特にチェロだとC線からA線まで弦の太さが様々なため、余計力の調節が難しくなるところですが、この意識を持ってから練習していたら気にならなくなりました。
もちろん弓にも応用できますが、話すと記事一個分になりそうなので今回は割愛。

今回のAPEXとチェロのように、全く違う分野や他の人から知識や技術を盗み取るのが、私にとっては楽しくて仕方ないんです。皆さんもきっと経験あると思います。

何か変わったアイデアがあれば、教えてくれると嬉しいです。

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