【会社の歴史シリーズ 東インド会社編①】大量の資金を集め東南アジア貿易を独占した史上初の株式会社!

初めに

皆さん初めまして。
べんちと申します。

”東インド会社”という会社、皆さんは覚えていますでしょうか。
世界史上初の株式会社としても知られ、一時は世界最大の営利企業となった東インド会社について、時系列を追ってご紹介いたします。歴史の読み物としてもお楽しみいただけると思います。

それでは、これより先
【会社の歴史シリーズ 東インド会社編①】大量の資金を集め東南アジア貿易を独占した史上初の株式会社!
となります。お楽しみください。


更新履歴

2022.9.2 公開


東インド会社概論

東インド会社の誕生は1600年のテューダー朝イギリス。しかし、いわゆる”東インド会社”とはイギリスで誕生した1つを指すものではなく、この後に相次いで設立されるオランダやフランスなどの東インド会社の総称を言う。代表的なものはイギリス東インド会社とオランダ東インド会社である。

会社の基本的性格は特権的貿易会社である。各国家が会社に特権を与える代わりに特許料を支払わせることで、インド・東アジア地域における貿易の利益を間接的に独占することを目的とした。(国家から特権を与えられた会社を勅許会社という。)会社の稼ぎ方は香辛料・綿織物・絹織物・茶・陶磁器といった特産品をヨーロッパへ持ち帰り、これらを売ることが主だった。しかし一部の会社は時間が経つにつれて現地で行政組織を構築し、徴税権・行政権を持つようになり、直接インドの植民地支配を担うようになる。

各国の東インド会社は競合し、会社間(国家間)の抗争が激化したことや、自由貿易主義の台頭による貿易独占に対する批判の強まり、現地民の反乱などの要因が重なり、各社は順に解散していき、1858年には最後の東インド会社であるイギリス東インド会社が解散し、”東インド会社”は歴史上から姿を消した。

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