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バナナは手軽な総合栄養食品、忙しい人はどうぞお召し上がりください!

いつでも手軽に買えるバナナ。半世紀前の日本では、貴重な果物でした。その頃一本約50円と高価、中華そばが一杯80円くらいでしたから、一般家庭では運動会や遠足等、年に数回しか食べられなかったといわれています。
現代のバナナは、品種改良や栽培技術の向上、貯蔵や流通技術の改善により、安価で一年中手に入ります。
甘みが強く、ねっとりした品種として「日本で良く食べられる果物」となっています。

バナナは手軽な総合栄養食品

バナナは、栄養バランスのとれた総合栄養食品と考えて良いと思います。中くらいの大きさ1本でエネルギーが86kcal、これは、ごはん茶碗半分又は食パン6枚切り半分に相当します。
炭水化物、たんぱく質、脂質も適量含まれ、食物繊維が比較的多く、日常生活に不足しがちな栄養もバランス良く含まれています。
特にビタミンB群が豊富で補酵素として栄養の代謝に効果があり、ミネラルではカリウムを360㎎と豊富に含まれています。
カリウムは、塩分の素であるナトリウムを排泄する働きがあって、むくみの解消、高血圧の改善等が期待できます。また筋肉の収縮にも関係しています。運動中に筋肉が痙攣するのを予防しするため、マラソン等の運動時にバナナでエネルギーやカリウムを補給するのはうなずけます。

やたらとバナナに詳しいバナナの目利きに聞いてみました

果物なのに種子がない?

バナナには料理用バナナと生食用バナナがあります。かつては種有と種無しがありましたが、私たちが食べている輸入の生食用バナナは、内部に種のなごりがある種無しの品種です。
バナナはフィリピンやマレー半島などの熱帯地方の果物です。野生種のバナナは小さな種子を多数持っていますが、栽培品種の大部分は種子無し果実です。

歴史は古く、おおよそ5000年以上も前に、マライ半島に自生するバナナの中に種の無いものが見つかったそうです。その系統を育てているうちに、たまたま種子の無い個体が育ち、これが種子無しバナナとして食べられるようになったそうです。
詳細はバナナ細胞のゲノムに関する分類があるそうですが、少し難しいので今回は省きました。
種がなくてどうやってバナナが増えていくのでしょうか?
バナナの株元に生えてくる「吸芽」というバナナの子を切り離して、次の苗にするのだそうです。

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バナナは誰にでも優しい食べ物

バナナは、滑らかな口当たりで香りも良く、子供から高齢者まで食べやすい日本人好みの果物です。何よりも皮をむくだけで調理せずに食べられ、手軽にエネルギー補給ができるのは魅力的です。
朝食が習慣的に食べられない方、昼食が忙しくて食べられない方等はバナナ1本に牛乳コップ一杯を付け加えれば、欠食するよりは栄養がとれます。
また、バナナはそのまま食べる他にスイーツ等に加工してもその利用度は高いと思います。
私は、普段食欲がなかったり作るのが面倒な時は、バナナを手軽に食べています。
朝早く出かける時、どうしても小腹がすいた時、皮をむいて食べるだけで簡単、栄養バランスも良く一定の満足感がありますのでおすすめです。
ただし、きちんと食事が食べられる場合は、1日1本が目安です。

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バナナの一口メモ

最近気になるバナナの機能性表示食品
バナナを買ったら「血圧が高めの方にGABA(ギャバ)」の表示が・・・。これって何?の質問が・・・。
機能性表示食品というのは、事業者の責任において科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品のことをいいます。消費者庁に事業者が届け出た食品ですが、消費者庁から個別に許可を受けたものではないものです。
それによると、1日にバナナを1本~3本食べるとGABAが1日の機能性の約50%摂取でき、血圧の上昇を抑制するというものです。
GABAとは、天然のアミノ酸のひとつで、体に吸収されると、血管収縮作用のあるノルアドレナリンの分泌を抑制し、血圧が高くなるのを抑えてくれる働きが報告されています。副交感神経を活発にして、眠りの質を良くしたり、ストレスの緩和にも役立ちます。
加齢とともに体でつくる量が減少しますので、食品からしっかりと補いたい成分です。
このような表示のあるバナナにも多く含まれていますが、他には発芽玄米や、納豆、じゃが芋等日本人が良く食べる食品に含まれていますので、食事はバランスよくとりましょう。

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