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調理時の身支度は大事

食事をしていて一番いやだと思うことは、料理に髪の毛が混入していることです。
髪の毛は体の一部で細菌が多くいるところなので、どんなに美味しく見映えのよい料理でも台無しになります。

例え、作り手からお詫びの言葉があっても、その不衛生感に代金の支払いは遠慮したくなりますね。

他にも輪ゴムやラップの切れ端、害虫、ひどいときには料理人のものとも思える指ばんそうこうが出てくることもあって、二度とその店には行きたくなくなります。

そんな経験はありませんか。

調理する側の事情はいろいろあると思いますが、異物混入が無いように料理工程の点検システムと調理着の身支度はとても重要だと考えています。

家庭や料理人の身支度では
家庭ではエプロンをすることによって自分の衣服を汚さない、という使い方をしている場合が多いと思います。
一方、料理を提供する料理人の調理着の場合は「衣服の汚れから食品を守るために使う」ことが一番の目的となります。

大量調理の身支度では
特に給食施設では、髪が落ちないように髪を覆えるようなネットをかぶり、
その上に調理帽をかぶります。
調理着は手首まで覆えるような長袖のものを体に覆うように着て、作業開始前には粘着ローラーテープで着衣のほこりや髪の毛等を取り除きます。

その上にエプロンをしますが、野菜などの泥物を扱う仕込み用のエプロンと、肉魚などの生物を扱う調理用のエプロン、仕上がった料理を盛り付けるエプロン等衛生的な立ち位置が異なる工程ごとにエプロンを変えて作業を行います。

調味料が染みついたり、生肉や生魚の汁が付いた不潔なエプロンのまま配膳や接客する姿はよろしくありません。

時々見かけますが、調理人が調理着にエプロンを付けたままトイレを済ませたり、調理着のまま外出から戻ってきてそのまま調理作業をするなどは、衛生的にもいい感じはしません。

長く伸びた爪や異物混入になるようなネイルなども衛生上好ましいとは言えませんね。
指輪やイヤリングもうっかり料理に混入することがあるので、いかがかと・・・。

こうしたことから、給食施設では食中毒や異物混入の発生を避けるためにも調理工程ごとに守るべき管理マニュアルを整備して、誰もがこれを遵守しています。

大量調理施設に限らず、どんな所でも調理人の身支度と行動は、その施設や飲食店などのイメージに影響すると私は考えます。

調味料の飛び散った調理着で接客されるより、きれいな調理着ですと清潔感があります。

私の恩師が言うには、調理が上手な人は無駄に衣服を汚さないとか・・・。

また、身支度は作業のためだけではなく、これから料理をしようとする心構えにも関係があると思っています。

「さて料理にとりかかるぞ」というときのエプロン。
きゅっとウエストで締める、腰辺りで締める人もいる。気合が入るというものです。

「身支度」とは最近あまり聞かない言葉になりましたが、調理をするときの行動の準備として、衛生的にも気合を入れるためにも大切にしています。

今回もありがとうございました。


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