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「文系・理系選択」は慎重に!

学校によって、時期はバラバラかも知れませんが、多くの公立高校では1年生の秋・冬頃になると、学校から「文系・理系のコース選択」があると思います。

今日のテーマは、この「文系・理系のコース選択」を慎重に考えましょう!
というものです。

私は予備校勤務時代の話しですが、生徒の学年は、予備校という特性上、高校3年生が一番多く、その次に多いのが高校2年生。高校1年から予備校に通っている生徒の比率は、やはり少なめです。

つまり、出会う生徒たちの多くが「文系・理系の選択を終えている」状態でした。

毎年ですが、その中に(あまり口には出さないですが)、
「この生徒・・・、文理選択ミスってるよな~」と感じる生徒たちがいました。

文系・理系の選択は、学校での授業の科目・入試の科目はもちろんのこと、将来の大学の学部選択にも大きく影響を及ぼします。文理選択をミスると大変なことになります。

この「文系・理系の選択」はかなり重要ですので、慎重に考えてもらいたいと思います。

「友達や周りに流されて…」や「とりあえず…」で文理選択をするのは、かなり危険!

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文理選択ミスで結構多いのが、「仲のいい友達がそっちに行くので、自分も…」という感じの、友達につられちゃったタイプの生徒たちです。

その結果、例えば理系に進んだものの数学も難しい、理科も専門性が増して難しくなる。本来自分に合っていない(好きではない)科目の勉強に翻弄されて疲れてしまっている生徒たちをよく見ました。

本来自分に合っていない(好きではない)科目だから、なかなか成績も上がらない。

そういう生徒たちを見ながら「あ~。この子がもし文系だったら、もっと効率的に進められて、こんなしんどいことが無かったんじゃないかな~」とか思うわけです。

あと多かったのが、「あとで文転(理系~文系にかわること)できるから、とりあえず今は理系で…」というとりあえずタイプの生徒たち。

出来ます。確かに後からでも文転は出来ます。予備校・塾は対処できます。

しかし、生徒たちが通っている学校の多くは「文系理系のコース選択は一度きり」と決まっています。これは別に学校が悪いわけではなく、コース変更を認めてしまうとクラス編成や運営に支障をきたすからだと思われます。

その結果どうなるかというと、入試に必要のない教科の授業と定期テストを学校で受けなくてはいけないという状況が生まれます。

これは結構大変です。

文転したのに学校のコースは理系のまま。入試で必要のない理科の発展の授業を受けなけらばならず、チンプンカンプン・・・。

私の生徒の中には、学校の授業についていけなくなり定期テストの点数も取れず、最終的には退学してしまった子もいました。

この生徒なんかは思い出すたびに「文理選択の決定の時に出会えてたらなぁ・・・」と感じてしまいます。

よく考えずに「友達に流されて…」「とりあえず…」で文理選択を決めてしまうのは、すごく怖いことだと感じています。

高1時点での、得意・苦手で決めるのも良くない

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そしてもう1つ注意したいのが、文理決定時点(だいたい高1)で「〇〇が苦手(テストの点数が悪い)から、文系or理系」という、その時点の成績で判断するパターンです。高1時点で、苦手(と感じている)科目は、当然テストの点数がよくないからだと思います。テストの点数が取れていない理由の約95%が、単純な勉強不足です。

特に多かったのが、「数学が苦手だから文系」「国語(特に古文)が苦手だから理系」というパターンです。

例えば古文は、英語の勉強法と同じく、単語を覚えて文法を覚えれば、昔で言うセンター試験レベルであれば割と短期間で成績向上が狙えます。覚えなければいけない単語の数も、約500個あるかないかですから、英語の1/4程度しかありません。まだ本格的に勉強を始めていないだけなのに、たかだか高1時点での、得意、苦手などだけで文理選択を決定してしまうのもよくありません。

もう一度言いますが、高1時点での苦手科目の多くは、ただの勉強不足です。高1の数学なんて苦手と感じていても、苦労してやれば出来るようになります。出来るようになれば苦手は克服できます。そうすれば、苦手は得意に変わります。1ヶ月で変身した生徒たちを見てきました。

ただの勉強不足。高校生時代の自分自身に言い聞かせたい言葉です(笑)

悩んだら、「好き」で決めてもOKです!

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私は、文理選択に悩んだ場合は「好き」な科目で決定してもいいと感じています。

例えば
「現代文は非常に好きだが、古文が苦手」
「世界史はとても苦手だけど、日本史はすごい好き」
と言うような生徒さんには文系をオススメしていました。

やはり、今は苦手と感じていても「好き」な科目は伸びやすいのです。好きだけど今は苦手と感じているなら、塾や予備校に行って勉強すれば良いのです。

理科や社会などは、高校になるとそれぞれの分野が独立して1つの教科になります。「生物は嫌いだけど物理は好き」「日本史は嫌いだけど、地理は好き」こういったパターンもよくあると思います。

好きな科目は伸びやすい。悩んだら今は苦手でも「好き」な科目を追いかけるのも一つの手だと思います。判断材料の一つに加えてみてください。

まとめ

文理選択を迫られるのは多くの学校の場合、高1と決まっています。この時点ではまだ全ての教科を学習しているわけではないので、非常に判断が難しいところです。

ですが、大事なことは「よく考える」ことです。

冒頭でも書きましたが、「友達に流されて…」「とりあえず…」パターンは、自分の将来の進路決定を、深く考えず決めてしまっていることになります。

これは危険です。
この決定に数年間苦しむことになる生徒たちを、たくさん見てきました。こちら側の判断で、強引に理系⇒文系に変えさせた生徒もいます。
高1の時期に難しい判断を迫られますが、よく考えて決定をしてください!

そのうち、「受験3か月前に強引に理系⇒文系に変えさせた生徒を、志望校に合格させたのはいいけど、お母さんに怒られた話」を書きたいと思います!
#高校生 #大学受験 #文理選択 #文系 #理系  

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