見出し画像

「情報クリッピング」のスキルを応用した速読法!(書評)情報吸収力を高めるキーワード読書術 村上悠子

この本で初めて「情報クリッピング」という仕事を知った。情報収集のプロだ。依頼された企業から提示されたキーワードを探しつつ、日々「ひたすら新聞と雑誌を読む仕事」だという。猛烈なインプットとアウトプットのプロだ。

なんて、うらやましい。そんな仕事があるなら潜り込んでみたいと思った。

さて、こういう仕事だから、文章をひたすら時間をかけて読んでいては仕事が務まらないだろう。また速読ができても、情報収集の精度が低ければ、これまた使えない。つまり、量と質が伴う読書力がなければ、この仕事ができないのだ。

この仕事で培った読書術をビジネスパーソンの情報収集に当てはめたのが、この本のノウハウの肝だ。

キーワードの重要性

グーグル検索する際には、キーワードの重要性はよくわかる。キーワードが思いつかないと、無限の情報があるネットの海の中でも情報は探せない。検索のうまい人は、キーワード設定がうまい。何度もキーワードを変えながら、細かく知りたい情報にたどり着いていく。

大量の本や情報を読む時も、頭の中に明確なキーワードが存在していることは重要なことだ。著者は「AND検索」を使いこなすように勧める。この本の中の例では「宇多田ヒカル」というメインキーワードにプラスして「横浜アリーナ」「MC」など2語・3語のキーワードを追加することで、知りたい情報が絞り込める。

本を読む時も同じなのだ。これは気づきになった。私のnoteは「発達障害(ADHD)」について書いていることが多い。それを例にとれば「発達障害」というメインキーワードにプラスして、AND検索をするような、もっと限定的なキーワードを脳内に設定すべきだとわかる。

「大人」+「発達障害(ADHD)」+「仕事術」(時間管理術・整理術・読書術・ライティング術)
「大人」+「発達障害(ADHD)」+「二次障害」(不安障害・うつ病・メンタル・感情のコントロール)など。

このような絞り込んだキーワード設定ができて初めて、大量の情報の中から、自分が本当に得たい情報が得られるようになっていく。実は図書館で、ADHD本を10冊借りて読んでいたのだが、キーワードを絞りこむ技術で、どんどんピントが合うようになってきた。

当然、自分のキーワードではない情報は読み飛ばしてよいのだ。味わう読書とは違い、実用的な意味で情報を探し、読む場合は、意味のある時間の使い方をしなければならない。同じようなことをしているように見えても、ネットサーフィンと、ネット調査は全く違う。

なお、この本の中では、キーワードを広げるためのツールの紹介や、Amazonのレビューからキーワードを拾う方法なども伝授していて面白い。私は、以前はアフィリエイトも行っていたので、よく使用していたツールだが、読書に使えるとは思わなかった。

読書記録と読者獲得

本の読み方も面白いのだが、実は、もっとも興味深いのは、読書記録の方法、アウトプットのノウハウだ。著者はインスタグラムを使って読書記録を取ることを推奨している。

ハッシュタグを使ってネット上の反応を引き起こし、読者を集める方法は圧巻だ。(これは、完全にアフィリエイターの戦略だ・・。アフィリエイトかじったことがあれば、すぐに気づくだろう。)

私も、かなり大量の本を読んではnoteで感想を書いているが、これほど、戦略的に読書記録を活用することは考えてもみなかったのだ。今後のnote発展のために、出会うべくして出会った本かもしれない。とても有意義な読書であった。

この手の本には珍しく(失礼!)ちゃんと読書ノートを取りつつ読んだ。しっかり吸収した感じがする。

#「情報クリッピング」 #速読法 #書評 #情報吸収力を高めるキーワード読書術 #村上悠子 #フォレスト出版 #読書術 #読書法  


大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq