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#ADHDあるある:電話対応が苦手。突然かかってくる電話にパニック気味。

ADHDの苦労話なら、ネタには尽きないのだけれど、仕事に就きはじめて大変だったことのひとつは「電話対応」だった。ADHD傾向のある人の多くが、電話対応が大変だと聞くので、これは「ADHDあるある」なのだろう。

私が長く勤めてきた会社では、電話対応も仕事の一つだったので、これにはさんざん苦しまされた。10年以上、電話を受け続けても慣れなかったので、ADHDには適性のない仕事だったように思う。

ADHDは電話対応が苦手

自らもADHDの精神科医、星野氏の著書の中に、ADHDは「口頭で指示を受けるのが苦手だ」という指摘があり、特に電話の場合は混乱しがちだとある。下記は、星野氏自身の言葉だ。

「私の場合、事務連絡は、電話にしろ面と向かってにしろ、言葉でパッパッと言われると、右の耳から左の耳へとスーっと抜けてしまうことがあります。まるで記憶に定着しないことがあるのです。」(発達障害に気づかない大人たち(職場編)星野仁彦 祥伝社 P85-86)

おそらく、これはADHD特有のワーキングメモリの限界によるものではないかと思うんだけど、ほんと、特に相手がイライラしながら電話していることに気づいちゃった時なんて、大変だった。

昔、電話対応をしている時に、超苦手なお客さんがいたんだけど、取引内容に関して一方的に「わ~」っと話されるんだけど、もうとにかく、聞き取れないことばかりなのだ。もちろんメモを取りながら電話に臨むのだが、何をどうやってメモしてよいのかわからない。しかも、確認すると、イライラをぶつける口調になるので、確認もしづらい。でも、確認しないと、あとでトラブルになること必須。

できるだけ、電話をとらなくてよいことを願っていたけれど、そういうわけにはいかない。電話を受けるたびに、毎回パニクっていたのだ。自分で分析すると、ADHD傾向のある私は、口頭での指示を聞きとる大変さに加えて、突然、かかってくる電話にパニクってしまうらしいということが分かった。何かしらの仕事に集中している時に、いきなり電話で注意が寸断され、その後、まくしたてるように言葉を聞かされる。

イメージとしては、寝起きに、何やら外国語で話しかけられているような感じなのだ。この感じわかるかな。普通の人にはわからないだろうな。できれば、ADHDには、電話対応がない職場がおすすめだ。

まあ、そうも言ってられないこともある。そこで、一応、できる工夫は全部行っておきたい。

チェックリストを用意する

星野氏は、電話を受ける際には、決まった内容をメモることができるように、下記の項目を挙げている。

・〇月〇日〇時〇分
・電話の相手(会社名、部署、氏名)
・話の内容
・今後の対応(折り返しの有無・必要な場合はいつ?・相手の電話番号)

これをチェックリストにしておいて、電話が来たら、リストを見ながら必要な項目がメモできているかを確認すること。

電話を受けた時点で、パニック状態になっているので、本当に基本的なことも聞けていないことがある。電話を切ってから気がつくことが多い。そして、いよいよ、電話が苦手になる。だから、電話が来た瞬間にチェックリストを手に取るのだ。ラミネートして電話機の横に置いておくとよい。

会社ではなく、個人の携帯にバンバン電話がかかってくる場合は、次の手が使える。

こちらからかけ直す

ADHD傾向のある人の場合は、突然・不意打ちに電話がかかってくるシチュエーションが苦手だ。そもそも、電話は常にいきなりかかってくる。それで、焦ってしまうのだ。そこで、着信を見たら、まずは一度スルーする。そして、準備を整えてからかけなおすというのが、おすすめだ。

相手が電話を切ってから、数十秒後にかけるのは、別にマナー違反ではない。いつだって電話に出ることを期待されたって困るってもんだ。できれば、携帯電話は留守電サービスにして、すぐにつながらない人として認知されておくのが便利だ。受け身ではなく、用意をしたうえで、こちらからかけているだけで、余裕が出てくる。

できればメールでお願い

でも、今でも電話は苦手だ。特に、突然呼び出される、あの独特な感覚と、聴覚だけで判断しなければならないのが苦痛。ただでさえ、とっちらかっている頭の中が、もっとゴチャゴチャになってしまう。

フリーになってからは、「とりあえずは電話で・・」という取引先とは、どんどん疎遠になっていった。だいたいのことは、メールやチャットで打ち合わせができるんだから、できれば電話はやめてね。(電話の方が早いからってよく言われるけど、それはそっちの都合なんだよねぇ。こっちは電話じゃ、ちゃんと聞き取れないんだよ~涙)

だんだん、時代が電話嫌いのADHDにマッチしてきている感じはするんだけど、まだまだADHDの受難は続くのである。

*今、50~60代の人は、とにかく電話で話そうとする人が多いような気がする。世代的なものなのかもしれない。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq