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#ADHDあるある:やめられない「いたずら癖」と破壊衝動。

ADHDは、やんちゃな子、いたずらっ子と呼ばれることが多い。小さい時は、かわいいね!と言われることが多いけれど、そのいたずらは深刻だ。だんだんと親にとっても、周囲にとっても見過ごせなくなってくる。その結果、ADHD児は、もう朝から晩まで怒られて育つことになる(実話)

先日、久しぶりに両親の友人と会った。私は全く覚えていないおじさんだったけれど「大きくなったね」と喜んでくれた。実は、小学生の時に、そのおじさんの家の壁に落書きをしたのだという。ペンキ塗りたての壁に、壮大に落書きをして、家族みんなでお詫びに行ったのだとか。

全然覚えていないし。

というのも、小さいころから、その手のエピソードには事欠かなかったのだ。ある時には、友達の家で遊んでいる最中に部屋の中で水遊びをして、マンションの部屋を水浸しにしてしまったり、貴重な家具を傷つけてしまったり、もう大変な悪ガキだったのだ。本人は、そんな悪いことをしている意識がないのが、また深刻だ。

小学校高学年のいたずら

小学校高学年になると、いたずら癖がひどくなっており、毎日誰かを急に驚かせたり、焦らせたりすることがやめられなかった。みんなの前で、担任の先生から殴られたこともある。隣のクラスの女子から、私が「くしゃみをかけてくる」(フリだったけど)という訴えがなされたのである。廊下で、いきなり、耳元で「ハクション」と叫んで逃げていく。子供らしいじゃないかと思えるけれども、毎日やられるとたまらない。

足をかけて転ばせるといういたずらにもはまっていた。ある時、焦って教室に走ってきた女の子に足をかけて、その子は転倒して血だらけになってしまった。その時は、悔やむのに、衝動が止められなかった。

これも、またADHDの一つの傾向として覚えておきたい。

注意欠陥および破壊的行動障害

ADHDの子供は成長するにつれて、問題行動が増える可能性がある。そのことは、国際的診断基準でも認められている。

小学校高学年から、むしろ問題行動が多発する児童が多いという印象を受ける。小学校低学年から多動で落ち着かなかったが、小学校高学年になるとはっきりと教師に反抗するようになり、特定の教師を非常に嫌い、学校でその教師と喧嘩を繰り返す(小学生が!)といった具合である。実は国際的な診断基準ではこのような状態の児童にはちゃんと診断名がついており、反抗挑戦性障害という。
頻回に癇癪をおこす、大人と口論をする、規則に従うことに積極的に反抗する、故意に他人を苛立たせる、意地悪をわざとする、他人をわざとからかうなど。しかし盗みや恐喝などの明確な反社会的行為(行為障害:非行)までには至っていない児童である。実はこの反抗挑戦性障害と、行為障害は、現在のところ国際的診断基準ではADHDと同じ大分類に含められており、「注意欠陥および破壊的行動障害(Attention Deficit and Disupruptive Behavior Disorder)」と呼ばれる。

適切な矯正がなされないと、この傾向が非行少年→少年犯罪まっしぐらのコースであることが書かれている。少年たちの問題行動の背後にADHDがあることを知った。ADHDは、薬物療法である程度、コントロールできる点もあるから、できれば幼少期に親も周囲も、ADHDをADHDとして受容したうえで、その長所が短所にならないような働きかけが必要だ(難しいけど)

ジャイアン症候群

ADHDが広く知られた本として、司馬氏の書いた、のび太・ジャイアン症候群をあげることができる。全く対照的に思える、いじめっ子と、いじめられっ子には共通にADHDの要素が見られるという。

ジャイアンは「抑制機能の不全」が、その個性の特徴で、物事に抑えがきかないのだ。むかついたら、誰でもバットを持って追いかけて殴り、他の人が面白いおもちゃを持っていればそれを取り上げ、順番待ちに割り込み、前後の見境もなく衝動的に行動する。

問題児、不良、どうしようもないやつと言われ続けると、おそらく、その道をまっしぐらになるだろう。将来的にジャイアンは反社会的なグループに属するようになるかもしれない。

ADHDは変わらない

幸い、私の場合は、非行少年になることはなかった。ある時期には、父母も強烈なしつけ(体罰)で、いたずらを抑え込もうとしていたので、私もやっていいことと悪いことの区別はつくようになっていった。他の人の家のものを損壊させると弁償しなければならないとか。誰かをケガさせると一生の責任を負うとか。だんだん、意味が分かるにつれて、理性の力が勝るようになっていった。

ADHDの場合は、実年齢の3分の2くらいの幼児を諭すような感じで対応しなければいけないという。それでも、ちょっとずつ社会性を身に着けることは可能なのだと思う。自分の経験から。

ただ、残念なことに、今でもいたずらや、嫌がらせのようなことを、してみたいという衝動とは戦っている。親しくなると、無意味に驚かせたり、いたずらを仕掛けたいと思ってしまうのだ。そういえば、先日、ヨッピーさんの本を読んだけど、オモコロでは、お風呂に入っている最中に同僚の服を燃やして皆で笑ったという話が出てくる。また、WEBライターとしてのお仕事の、ほとんども、かなり過激で、ほぼいたずらに満ちている。

診断を受ければ、きっと何らかの発達障害ではないか(失礼)。そう考えると、大人になったから治るものではないと思う。ほんと、困ったものだなと思いつつも。誰かを傷つけるようなことはすまいと決意はしている。ADHDの人生は、悲劇であり、喜劇である。そんな感じだ。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq