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性暴力被害者の真実

最近、ある女性ジャーナリストの方が、
ご自身の風刺をされた漫画家の方たちに
対し、訴訟をされたという出来事があり
ました。

この方は、性暴力被害に遭い、
その真実を明確にする過程で、周囲から
あらぬ誹謗中傷に遭い、何度も何度も
傷つけられながらも、立ち上がって
来られた方です。

正直、私は事件の真実を知る由もないし、
本当のところどうだったということも、
知る術もありません。

ただ、「性暴力は二度傷つけられる。」の
言葉にあるように、一度ならずとも、
二度三度傷つけられていくということは、
いろんな方の証言を聞く限りでは、
それは本当のことだと思っています。

さて、多くの性暴力犯罪のうち、
準強姦罪で裁判が行われる過程で、
ほとんどの被告の方が必ず主張することが
あります。

「合意はあった。」

とのことです。

個人的にはこの「合意」は、本当の合意
ではないと思っています。

つまり、「合意」など最初からなかったと
いうことなのです。

これは多くの男性が勘違いしているから
です。

合意など一切していないなんて、
女性の身体の仕組みを考えると、
当然のことであり、男性側の不勉強と
不理解があまりにもひどすぎるのです。

女性は自らの身に危険が及ぶと、
まずは抵抗しますが、中には
固まってその場を動けなくなる方も
いらっしゃいます。
抵抗するとかえって傷つけられる
からです。

男性みたいに暴力に暴力を以って
激しく抵抗できないのです。

中には、あまりに暴力がひどくて
絶望的になると、むしろ暴力を
受け容れてしまうことがあるのです。
その方が、自分の身体を傷つけられる
のが軽く済む場合もあるからです。

そして、そのまま暴力を奮う男性の
行為を受け入れてしまうことが
あるのです。

その時にあろうことか、自分の女性
としての機能を守るために、
いわゆる「濡れる」という状態になる
ことがあるのです。

それをほとんどの男性は勘違いして、
「合意」と受け取ってしまうのです。

「そうは言っても、気持ちよさそうに
 してたじゃんよ!」

「濡れてたのがその証拠だろ!」

そうやって、必死で男性は罪逃れを
しようとしますが、それはあまりにも
女性と、女性の身体の機能に対して、
無知で理解が足らなさ過ぎます。

そして、その過程が罪を実証するために
裁判で克明に語られたり、さらにそれを
報道で公表されたりすることによって、
被害者の女性はフラッシュバックを起こし
たり、断片的に報道をかいつまんだだけの
第三者から、不適切な言葉を直接的、
あるいは間接的に浴びせられてしまい、
何度も何度も傷つけられていきます。

基本的に性暴力を犯す人間には
いくつかの心理的な傾向があります。
①自己愛型パーソナリティ傾向である。
②依存症的傾向である。
③性倒錯がある。
概ねこの3つが挙げられます。
その中で、注目したいのは、
依存症的傾向であり、多くの性暴力犯罪者は
「快感」と「興奮」の2つの脳内で起こる
働きに対して、中毒的な傾向を持っています。
「暴力」はカタルシスと興奮をもたらします
し、「性行為」も同様です。
この2つの刺激が合わさってしまうと、
「快感」と「興奮」の働きはより強化
されます。つまり、「快感」を司る
ドーパミン、「興奮」を司るアドレナリン
の2つの脳内ホルモンが大量に脳の
視床下部からジャブジャブと放出
され、その強い刺激によって脳が痺れた
状態になり、強い刺激に慣らされて
しまうため、より強い刺激を求めて、
どんどんとエスカレートしていくのです。

そしてドーパミンの悪いところは、
脳内で大量放出され快感を感じた後は、
ドーパミンが脳から消えていく過程で
「ま、いっか・・・」と、脳を堕落
させてしまう働きを持っているのです。

それゆえ、性犯罪は常習化しやすく、
依存症的な傾向を生み、なかなかやめられず、
再犯を繰り返していくのです。

私は常日頃から、こういう話を色んな人に
聞いてもらいたいと思っていました。
昨年の愛知サマーセミナーで、
「犯罪心理プロファイリング ストーカー編」
という講座をさせて頂いた理由もまさに
これであり、女性だけではなく、男性にも
知っていて欲しかったのです。

そうすると、あの女性ジャーナリストの方が、
二度三度どころか、何度も傷つきながらも、
徹底的に戦おうとされる理由を理解してもら
えると思ったからです。

もちろん、全員の方に理解してもらおうとは
思っていません。理解できないという方も、
正直一定数はいらっしゃると思います。

しかし、一人でも理解して下さる人が増える
だけでも、今まで救えなかった女性の尊厳を
救える機会が増えると思っているのです。

また、自らの思い込みや勘違いにより、
女性を不当に傷つけているという認識を
持つ男性が一人でも増えていってくれる
ことが、性犯罪を減少させることに
つながっていくと考えているのです。

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