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パンツの裾上げはシングル?ダブル?たたき?考え方を徹底解説

メンズファッションにおいて、パンツの裾上げは常についてまわる問題です。特にメンズドレスファッションとなれば裾の仕上げはとても重要な論点です。

以下で解説する代表的な裾の仕上げは、間違ったパンツに適用してしまうと雰囲気に大きく違いが出ます。どのようなパンツにそれぞれ合うかをまとめますので、是非参考にしてください。

1. シングル

シングル仕上げとは『plain』と呼ばれ、表から見ると縫い目などもなくシンプルに内側に折り返しただけのように見える仕上げのことです。

シングル仕上げ

画像引用:麻布テーラー

シングルのメリットとしては、とにかくすっきり見えることです。日本ではスーツをシングルにしている人が多く見られますが、スーツスタイルでシングル仕上げはあまりお勧めしません。

シングルの仕上げが必要なパンツは、まずスラックスであり、タキシードやモーニング、礼服などの硬い冠婚葬祭の際はマナーとされています。結婚式などは近年だんだんと緩くなっていることもあるので、あまり気にするポイントではないのですが、パーティーのタキシードや燕尾服などはシングル仕上げにしておくことがよいかと思います。

そして、一般服でシングルが映えるパンツは、モードブランドやコレクションブランドの細さを追求したようなデザインのスーツは、シングルを推奨する場合が多いです。とにかくすっきりと細く見せることを考えるとシングル仕上げは利点が多いです。

2. ダブル

ダブル仕上げとは『turn up』といい、外側に折り返したようなデザインになる仕上げのことです。

ダブル仕上げ

画像引用:麻布テーラー

ダブル仕上げは、ビジネススーツや綺麗目なジャケパンスタイルのスラックスにお勧めの仕上げです。ダブル仕上げのメリットは、シングル仕上げと比べて、裾先に記事を折り返していることで、裾先が重くなります。裾先が重くなることでスラックス全体が下に落ちることによって、パンツ全体のシルエットが綺麗に出て、足が綺麗に見えるという点があげれあれます。

さらに、折り返しがあることで立体感が生まれます。良いスーツやジャケット含め立体感が生まれることでスーツスタイルの着こなしに厚みが出ます。

ビジネススーツを購入する際は迷わずダブルで良いかと思います。

ダブルで仕上げる際の注意点は、ダブル幅を何センチにするか?という点です。ビジネス的なダブル幅は3.5cm〜4cmとされています。身長が平均より高い場合などはもう少しダブル幅は太くしても良いかと思います。

ダブルでお直しをしたいと考えたとき、シングル仕上げなどに比べ、余り地が多く必要になることを覚えておきましょう。

基本的にダブル幅×4cmの生地が必要とされています。つまり4cmのダブル幅でお直ししたいときには、余分に生地が4cm×4cmで16cm必要になります。生地が少ない場合はお直し業者に断られてしまいますので注意しましょう。

3. タタキ

タタキ仕上げは、シングル仕上げに似ていますが、外側に縫い目が見える仕上げのことです。

タタキ仕上げ

画像引用:Green

たたき仕上げは、カジュアルなパンツに適した仕上げで、デニムが代表的ですが、チノパンやカーゴパンツなどに適した仕上げです。まずスーツではやらない仕上げです。

たたきのステッチ幅はデニムで1cm〜1.5cmくらい、チノパンで2cm〜4cmくらいまででしょうか、このステッチ幅でも雰囲気は変わりますので注意しましょう。

たたきの注意点は、裾にデザインがあるかです。チノパンなどではあまり裾に独特の加工がある場合は少ないですが、デニムを裾上げする際は注意が必要です。

ノンウォッシュの真っ青なデニムなどでしたら裾をあげてしまっても不自然でない場合が多いですが、多くのデニムは洗いがかかっており、裾の色落ちをデザインで行っている場合が多いです。色落ちをしているデニムをそのまま裾上げしてしまうと、仕上がったときに不自然にデザインが途切れてしまい、折角のエイジングが台無しになってしまいます。

特に古着のデニムなどは長さも注意して購入するようにしましょう。

【最後に】

簡単ではありますが、パンツの裾の仕上げについてまとまさせていただきました。

パンツを購入する際の参考にしてみてください。

裾の仕上げ一つで、メンズファッションの雰囲気は大きく変わります。

パンツ以外にも多くのセオリーがある点が、メンズファッションの面白い点ですので、これからの記事でも解説していきます。

ご期待ください!

2020/11/02

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