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映画「月」

昨日、月(映画)を観てから、ずっと考えている。
考えているというか、いろんなシーンが頭の中から離れない。
殺人のシーンがグロいとかは一切ないのだが、演者のセリフが全部心に刺さっている。
言葉にすると、一気に「違う」気がするので、上手く表現出来ない。


相模原での障がい者施設の事件を報道で知った時の私は、不遇な待遇や、キツイ仕事などで、キレて自暴自棄になった若者の自分勝手な動機で起こしたんだろうと、解釈した。

やがて、犯人の動機は明らかになった。
Wikipediaにあるとおりである。

「意思疎通のできない重度の障害者は不幸かつ社会に不要な存在であるため、重度障害者を安楽死させれば世界平和につながる」という思想

Wikipediaより引用


当時は、へぇ、そんなこと考えてるなんて歪んでるな、と思った。
自分はそんなこと考えたこともないよ、と外野から思う自分が、「犯人の思想は特異で私とは違う」と違いを見出すことで、違う世界のことであり、自分が真っ当な人間かのように認識をしようとする。


あまり触れてはいけない事件だと、この映画を見るまでは、そう思ってた。



あまり触れてはいけない、というこの考えに私の闇の部分がある。
この闇の部分を全部明るみにされた気分になる、映画だった。

感想を言葉に出来ないというのは、逃げなのではと自分で思ってる。

キレイにまとめたい、共感を得たい、そう思って書こうとする時点で、嘘である。


この映画を見て、答えになってない文章しか書けないのが、今の私の心境だ。
まだ、私は嘘をつき、見て見ぬふりをする。



ぜひ、この映画を見て欲しい。
そろそろ私たちはこの手の問題に向き合わないといけない時期が来ている。