私の仕事について

そこそこ大きなスーパーマーケットの食品レジで働いています。
こう言った職種は、「お客様は神様です」が基本なのでしょうが、ご自身で「神」だと思われているお客様に遭遇する事もあり、勘違いも甚だしいと心の中で毒吐く事もしばしばです。

昨年の夏頃の出来事。
他業務をしていた私に、同じレジ職員が困った様子でやってきた。
話を聞くと、セミセルフ式のレジでお会計をしていた見ため年齢70歳代の男性のお客様が「お釣りが出ていない」と言ってきたので、レジ内の金額を確認したが差額は出ていないため「間違いなくお釣り出てるはずですよ」と伝えたが納得してくれない、という内容だった。
私も確認しにレジに向かうと、すでにお客様はご立腹の様子で怒鳴り始めていた。
これはヤバイと思い、一応店長に連絡を入れお客様の相手をしてもらっている間に、レジ内の確認をして異常も無ければお釣りの出金データも正しく表示されているのを確認し店長に報告したものの、頭に血が上ったお客様が
「客が間違ったこと言うわけないだろうが!!機械は壊れるけどな!客が嘘を言うわけねぇだろ!!なぁっ!機械は壊れるんだよ!!客は間違わねぇだろうがっ!!」
リピートボタンでも付いているのだろうかと思うほど同じ内容を繰り返すお客様に圧倒され、まともに指示が出せなくなっている店長の様子と店内全体に響きわたるほどの怒鳴り声を上げていた事、近くのお客様も恐れ始めている様子を見てこの場を収めるには、お客様の言う金額をお渡しするしかないと判断し「店長、煩いんでお金出しますね。」とお客様に聞こえないよう小声で伝え、200円ちょっと(正確な金額わ覚えていない)をレジから出金し仕事モードの笑顔を顔面に貼り付けてお渡しした。
すると、怒鳴り散らしていたお客様は少し怒りが収まったのか、何やらブツクサとは言ってはいたがすんなりとお帰りいただけた。

レジには手元が映るカメラが付いており、お客様がお帰りになられた後で店長と確認した。
映像には、お札と小銭のお釣りが出ており、先に小銭のお釣りを取りお札を取り忘れ、一度レジを離れる姿とその後すぐに戻ってきて取り忘れたお札を財布にしまうお客様の姿、そして小銭が出てないと騒ぎ始める姿が映っていた。
結果、機械が正確で人間の記憶がいかに曖昧であるかという証明となった。
残念ながらお客様への連絡方法もなく店長も、もう関わりたくないと言った様子だったため
「次、こう言う事があったらすぐにこのカメラの映像を確認しよう。」
と、200円ちょっとで学ぶ事ができたと前向きに考える事となった。

記憶は時に自分自身も過信する。
私も気をつけよう。


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