音楽と記憶-メンタルタイムトラベル

音楽と記憶は密接な関係がある。

鬱だった頃によく聴いていた曲を聴くとその時のことを鮮明に思い出す。

駅を歩いていたこと。
ゲームセンターで散財したこと。
コメダで泣きながらシロノワールを食べたこと。
駅のトイレから出られなくなったこと。
学校のトイレで吐いたこと。
スタバでコーヒー飲んだこと。
階段で座っていたこと。
新幹線に乗ったこと。
何もかも。

出来事だけでなく、その時の自身の感情までもが蘇り流れて来る。
とても辛い記憶、封印していた記憶。
ダムが崩壊したかのように、記憶、感情、感覚、何もかもが流れ込んでくる。

すべてが崩れ落ちる。

痛い。

怖いほど鮮明に。
まるで今この瞬間体感しているかのように。
呑み込まれていく。

苦しくなる。
悲しくなる。

これもメンタルタイムトラベルの一種。
悪く言えば、フラッシュバック。

音楽が楽しめない。
大好きなはずの曲も記憶媒体と化してしまった。

過去と現在の境界が分からなくなる。

どこまでが現実でどこまでが虚構なのか。

深い海の底。

自分という存在が失われていく。
魂が吸い込まれていく。
身体だけがこの現実世界に残った。

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