雨の道後公園　〜愛媛写録〜

　梅雨のある日の朝、雨が降っている中道後公園に行った。
お目当てはスイレンの花。

　スイレンというと、ピンクがすぐに浮かぶけど、白いスイレンは清楚で美しい。こんなにたくさん咲いてるのもなかなかお目にかかれないかも。

　残念ながら、スイレンは遠くに咲いてる上に水上だから、どう頑張っても広角レンズでは撮れないので、昔の愛機と望遠レンズが久しぶりに活躍。
白いスイレンがこんなに綺麗だなんて。

　わかりにくいけど、一部黄色いスイレンも咲いている。

　美しく整えられた植木と白いスイレンが上品な和の風景を作り出している。
道後公園は元々は湯築城というお城があった跡地を利用した公園で、スイレンが咲いている場所はかつてのお堀。城主のお殿様もこの景色を見たんだろうか。

　道後公園を少し奥に歩いていくと、昔の武家屋敷の跡地がある。
そこにある小さな池が、その日は一際目を引いた。雨の波紋が広がる池を悠然と泳ぐ鯉と、傍に建つ茅葺き屋根の休憩所がいつになく美しく見えた。
ぜひクリックして大きなサイズで見ていただきたい。

　ぐるりとお城を囲む堀には様々な植物と水生動物がいて、この写真の中にもアオサギがいる。道後公園のお堀は場所によって違う造りをしていて、それもまた面白い。武家屋敷の跡地側のお堀にはスイレンではなくアサザが黄色い可愛い花をたくさん咲かせている。ガマが身近で見られるのも貴重な気がする。

　そして道後公園はカワセミの生息地としても有名。

　歴史のある場所だけに、このような年季の入った大木も生えている。
道後温泉本館などの観光地のすぐ側にありながら、多種多様な動植物に出会える自然いっぱいの道後公園。

　撮影した日から日数が経っているので、今はまた少し様子が変わっているかもしれないけど、白いスイレンは８月頃まで楽しめるらしい。