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共通部首(英)からイタリア語を覚える(Polgotへの道III後編)

今回は応用編として、「英語と”共通する部首”」から「イタリア語を解読する方法」について述べる。


前回の記事でInter(の間に)からTra(越える)までの八つの部首を示した。これはroot wordsと呼ばれるもので、知人の米国人教授曰く「英語の授業で覚える基礎」であるという。

ではこのroot(起源) がどこに繋がるかというと、「全ての道はローマに通ず」と言われる通り、やはりラテン語だ。つまり英語の起源語彙は、イタリア語、スペイン語、フランス語など他の言語にも流用できるわけだ。
以下に八つの応用例を示す。

1. Interagire(相互作用)

Interagire
Inter
(の)にagire(act)の意味を加えるとどうなるか?
英語にするとこれはInter+act=Interact(の作用)で、そのまInteragireの意味になる。

2. Importare e Esportare

イタリア語の不定形は"are", "ere", "ire",など基本"~re”となる。
つまり(伊)areing(英)に近い。

今回はImportare と Esportareareがついている。これを取り去ってみると、
Importare→Import
Esportare→Esport
=ImportとEsportになる。
左は完全に英語のImportと同じ意味で、「側に持ってくる」(輸)だ。
右もsをxに置換すると、Exportとなって「側に持ってくる」(輸)になる。

3. Condividere(Share)

Condividereは英語に翻訳するならShareだ。
Condividere
けれどよく見てみるとDivide(割する)という綴りが見える。
Condividere
では残りのCoは?「に」という意味であったことは前回の記事で触れた。
Condividere」は日本語にすると「ける」これを英訳すると「Share」の意味に戻る。

4. Astratto(抽象的な)

これは英語にするとAbstractだ。分解すると、Ab(無)stract(構造化)で構造化されていない、つまり抽象的であることを指す。
Abstract=Astratto
随分形が違うように見える。けれどイタリア語が「子音連続を嫌う」ということを知っていれば、
Abstract→Astratto
実は変換されたものだというのに気付ける。

5. Prenotare(予約)

Pre(前に)+ notare(知る、気付く)で、直訳で英語にするとPrenotify(事らせる)だ。
転じてイタリア語では「予約」の意味になる。
バスで停車位置を知らせる時にもレストランでも使うので、この単語は覚えておくと良いだろう。

6. Portare(Port)

最後のareを抜けば英語に直せるという話を二番目でした。
Portare
これも同じでPort(運ぶ)と、そのまま変換できる。

7. Comporre

Co(共に)+Porre(?)である。Po=置くという式を覚えていれば、Porreの意味も推察できるのではないだろうか。
Coporre(置く)=comporre(く)
つまりCompose(構成する)の意味になる。
因みにComporreとComposeのCoとPの間にMが入るのは、発音の都合だ。ImportのIn(内)→Im(内)になるのも同じ理由である。

8. Traversare(cross)

Traえる)の意味をそのまま持ってきたものだ。そのままCrossing(越える)を意味する。

Conclusione

以上のように英語で部首を知っていれば、他言語にも応用できるという例を示した。全く未知の語彙でないとわかれば、イタリア語に限らず他の言語も随分身近なものになるのではないだろうか。

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