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re:placed

僕は僕でしかなくて

君は君でしかない っていう

たったそれだけの、単純な話らしい

「もしも
本当に君にとって
僕しかいなかったのなら
他の方法でさ
大事にできたんじゃないかな」

不器用だとしても、と思っても今更

僕は君にとって何者にもなれないのに
強欲だ、我儘だ、欲しがりだった

本音ってやつは、毒かもしれない
じわじわ熱く汚い透明がどろどろになって
胸の奥から湧き出てくるから気持ち悪いな

どうやって隠そう

拭い切れなかった涙達は
皮肉にも澄んだ雨となり
灰みたいになった
僕らの関係の 間に降り注ぎ
やがて そこらじゅうに
おおきな 水溜まり を幾つも作る

モノクロの「ごめんね」

痛み 街灯が煌めかせた

ほら 水面に浮かぶ、君の泣き顔と夜の月
息の仕方を忘れてしまうくらい奇麗
なのにやっぱり
掃き溜めを漁って なんらかの理由をつけて
ぜんぶ 愛せなくなって
脳の容量をまた浪費する

そんな時間も 夜 の一章だった

あの日々に出来た隙間
都合よく美化しちゃった君の像
小汚い妄想で埋めて用を足してる

僕の一部になったぐちゃぐちゃを噛む

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