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Voynich plants


1912年にイタリアで発見された古文書、ヴォイニッチ手稿。

未知の文字と彩色画によって構成されている本書は今現在もなお解読されておらず、幾多の研究者を悩ませている。

描かれている絵は植物に関するものが大半を占めその他に、天体図に見える絵や、精子のように見える絵、複雑な給水配管のような絵とそれらの管で繋がったプールらしきものに浸かった女性達が描かれている。

これらを元に私なりの解釈と考察を記述していく。

まず、大半を占める植物の絵に関する事項。
その中でも植物の茎や根の中で管に繋がれた女性達の描写が一際目を引く。
前提として植物は光合成や根から土壌の栄養素を得て生育しているが、その栄養素が十分に得られない環境であればそれ以外の方法で補う必要がある。食虫植物等がいい例だろう。

ヴォイニッチ手稿に描かれている環境が植物にとって栄養素を得難い、或いはこの植物達はそもそも光合成や土壌から栄養素を得る機能がないものだとすると
この挿絵は植物にはない消化酵素を持つ人間が代わりに栄養素を供給している様子を描いたものだと私は考える。

何故、そこまでしてこの植物を生かそうとするのか。

人間は子孫を残す為に男性体と女性体の両方が必要であり女性だけでは生殖ができない。
手稿の挿絵では女性しか描かれておらず、もしこの世界に女性しか存在しないのであれば一般的な人間の繁殖行為とは異なる方法を取る必要がある。

植物の中に描かれた女性達は皆、腹を膨らませた妊婦のように見える。
この植物が女性達が受精する為の仲介として機能しているか、彼女らが受精できる精子を生成しているか。

女性達は自らの種の繁栄の為に植物を生育し、植物もまた自らの生育の為に彼女達を利用する、ある種の共生状態にあるのではと考える。

動物を中心に置いた円形のこの図も
動物が植物を捕食し、人間が動物を捕食し、植物が人間を利用して生育し、そして人間は植物を利用して繁栄していく。このようなサイクルを表した図のように見て取れる。

こよみから繁殖期や収穫期を予測していたと考えれば、占星術のような図形や精子の絵の関連性も示唆できるだろう。

ヴォイニッチ手稿に登場する植物の中にいる者は皆妊婦のようだが、本書にたった1人、最後のページにある図形の最も外の枠に髭を生やし股間に男性器らしき物がある人物が描かれている。
このサイクルの中で種単体として繁殖が可能となるよう陰茎を獲得した男性が登場したとすれば、人間はこの植物を生育する必要がなくなっていく筈だ。

するとこれらの植物も人間の助力なしで栄養素を補給できるよう消化酵素を持つ臓器を獲得する必要がある。
さらに、細胞壁はなくなり、代わりに骨格を有し、根を使って地を這い捕食するのだ。
人間が入るほどの大きさの植物が消化器官を有したならば、まず間違いなくこの世界におけるヒエラルキーの頂点に君臨するだろう。
そうなれば、これまでの食物サイクルは崩れ、彼らの文明は滅んでいく。
ヴォイニッチ手稿の未解な言語文字はこうして滅んだ文明のものなのだろう。

ここまで飛躍した非現実的な話をしていくと、
行き過ぎた妄想だと貴方が私に蔑むような視線を向けるのも無理はない。
我ながら馬鹿げた考えだ。
ましてやヴォイニッチ手稿なんてただの頭のおかしな人間が捏造したなんら意味のない書物かもしれない。いや、そうであって欲しい。

だがしかし、いったいどうやってこの手の中にあるこの奇妙な標本の説明をしようか?

長年この書物の研究に携わって来た私にとって、この標本との出会いは、私の頭を馬鹿げた妄想に取り憑かせ不安と恐怖心を掻き立てた。

あぁ、まただ
夢と現実の区別が付かない。


私が寝ていると彼女は這うように私の元に寄り添い、その妖艶な花弁で私のペニスを吸い上げるのだ。

なんと気持ちの良いことか

かわいい娘達も授かった。

私は彼女達が隣人に脚を絡ませ飲み込んでいく様をただただ見ているしか出来なかった。

何度もこの標本を燃やしてしまおうと思った。
出来ないのだ。

私は彼女を愛している.....

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