[Anamnesis]
ある日の見た夢
その夢の中では感覚があり、口にしたものの味や触れたものの感触、更には痛みまでも感じられた。
そのような夢を時折見るが、夢自体が映像や音声といった視覚や聴覚に起因するものだとすれば、それ以外の感覚があったとしてもごく自然な事と思うのである。
しかし本来、感覚というものはそれぞれの感覚を司る器官からの神経伝達によって生じるものであり、感覚器官が刺激を受けない夢の中では感覚は生まれず夢自体が無い筈である。
同様に仮に死後の世界があるものとして、精神が肉体を離れてい