ADHDと視覚過敏対策-その対策。

鬱病を併発してからなのか、いつのまにかデパートだとか大型商業施設にいくと極端に疲れるようになった。

これがなんでだろうと医師に相談したところ
症状とタイミングからするに“視覚過敏”だねとのこと。

なんじゃそら、初めて聞いた過敏症である。
アイスを食べると滲みるとかそういう話ではないのか…
これがまたADHDあるあるらしくて、視覚情報が全て目に飛び込んできてその情報量に疲れてしまうというもの。

だから、商品が大量に陳列されているとそのパッケージ、ポップのキャッチコピーやら
ポスターデザインの内容がゴリゴリと目に飛び込んできて疲弊するという仕組みらしい。

僕の場合、音楽も作れば当時デザインもやっていたこともあって
音楽が聞こえればフレーズ解析が脳内で勝手に行われるし
ポスター、パッケージを見るとそのデザインの仕組み、制作過程まで想像してしまうのだ。
これがめちゃくちゃに疲れる。
さらに我ながら酷いのが「このコピーライトを使っているということは、それほど中身のない商品なのだなぁ…こんなもの大量に作っちゃって…」などとネガティブな発想がポンポン湧き出てくることだ。

これに対する対策は色々試してみたけど、至る結論、情報を遮断するしかなかった。
これを幾つかまとめたい。

床を見る。

まず最初に行った回避行動が「床を見る」だった。
ある程度決まった無機質のパターンが床には広がっている。
そもそも情報を入れなければ良いということで床を眺めれば一時的に気持ち悪さを凌ぐことができる。


体力と相談する。

常にどこへ行っても具合が悪くなるかと言えばそうでもない。
沢山眠れた日、気分が良い日、朝か夜か
そんな調子で大丈夫なタイミングがなんとなーく分かってくる時がくる。
逆を言えばダメなタイミングも分かってくる。
やはり疲れが溜まってるとダメだし、緊張、不安が募り始めたタイミング、買い出しの必要性がありつつも他の予定と上手く噛み合わず多動的に考えがブレる時など
嫌な気持ちになっている時はやはり症状が出る。
出かける前に自己に相談して無理のない行動を心がけたい。


買い物する内容を決めておく。

施設にいればいるほど情報量にやられてしまう。
調子が悪いと行きつけのスーパーですら具合が悪い。
レイアウトが分かっているのなら買い出すものは決めて時短で済ませるのがいい。
ちなみに、買い出しに行くとはいえ決まったものが必ずあるとも限らない。
何を買うか迷うタイミングが必ずあるけどそういう時は「迷ったら大体間違えるから買わない」とルールを決めている。


お守りの文庫本

床を、見る作戦は一時的な回避行動に過ぎなかったりする。
僕の場合、店内BGMも脳みそを殺しにかかってくる。
そんなわけでお守りの文庫本を持ち歩いてたりする。
なるべくくだらない内容か読みやすい小説がいい。
読むことに集中するとタスクを一つにできるし
それ以外の情報を遮断できる。
買い物に付き合って待ち時間が多い時とかにオススメ。

そもそも行かない。

本末転倒だが、不快になるところは極力行かないに越したことはない。
具合が悪くなるところにわざわざ飛び込んでも判断力が下がってまともな買い物にならない。
僕らは繊細なアンテナを張り巡らし、どこが不快でどこが快適なポイントかを探ることができる。
安全地帯と危険地帯を覚え逃げ込めるスペースを記録し続けるのが大事だったりする。


視覚過敏、悪いことばかりじゃないよ。

視覚過敏が悪いことばかりかと言えば個人的にはそうでもない。
HSP特性のように悪いものに対して過敏でもあれば快適なものに対しても感受性豊かに接することができる。
具体的に言えば、美術館、シンプルなセレクトショップ、静かなカフェ、図書館などは人並み以上に快適に過ごせる。
その場にいること自体がセラピーレベルに過ごす時間になるので
自分が優雅になれるスポットは鋭敏に感じて増やしていきたい。

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