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ボカコレ2022秋 10選


書けたので投稿~~!

クリスマスに間に合ったので、obscure.さんによる企画「#ボカロリスナーアドベントカレンダー2022 」参加記事とさせていただきます!

第二会場もあります!

すでに参加記事をひとつ投稿しているので、今回は第二会場での記事ってことで!(空いてたのでとりあえずで12/5として登録しました。笑)
そっちも読みたい方は以下のリンクからどうぞ↓↓



さて、本題です。
今さらですが、ボカコレ2022秋の曲を厳選して語りたいと思います。

過去に「ボカコレ2022秋を振り返りつつ推し曲を語る配信」という配信で10曲取り上げて語っているのですが、ニコ生のためアーカイブが現在視聴できない状態です。
ですので、ここで改めて取り上げた10曲と、それぞれの感想をここに書いていこうかと!

マイリストはこちらになります!


ではいきます!


最果ての譜 / 雪乃イト feat. 可不

今回のボカコレで彗星のごとく現れ、瞬く間に話題をかっさらっていった今最もアツいボカロPの一人、雪乃イトさん。
ルーキーランキングで入賞した「空回りライブラリ」が印象的かと思いますが、個人的には同時投稿のこちらが好みでした。

週に一度りすなさん(@mioni_listener)さん、苔氏さん(@kokeshi_0406)と一緒に「怖くないラジオ」というスペースをしているのですが、実はそこにリスナーとして遊びに来てくれた雪乃イトさん本人から裏話をいただきまして。
柏倉隆史さんという、the HIATUSやtoeでドラムを担当している方のフレージングを参考にしたそうなんです。個人的には参考にしたのはthe HIATUSの方かな~と思っています。
あの雑談スペースでこんなに有益な話が聞けるとは・・・!w

曲中で一番印象的なのは、EDMのように”ドロップ”といういわゆるサビ部分となる間奏を主軸に展開する曲調でありながら、あくまでポップロックの歌モノとして作られている点です。口にするのは簡単なのですが、これらを高いレベルで両立するのってすごいことだと思います。
ドロップ部分の空間の広がりは紛れもなく「ロックとして良い」と評価できると思うんですよね。ロックにあまりない曲構成でありながら、この構成にした必然性をしっかり感じるというか。落とし込みがうますぎる。




反復する日々の中で、神さまを殺そう / 結月ゆかり

ポエトリーリーディングという音楽形態は、歌メロが存在しないぶん歌詞や後ろの音に意識を傾けやすいと個人的に思っています。曲後半のギターの轟音や浮遊感のあるベースやドラムのブレイク、こういった音がそこにある意味を普段より深く考えることのできるのがポエトリーの魅力のひとつであると。

4:41~の映像が個人的に好きです。残酷な無邪気さというか、陰惨なのにどこか陽気というか・・・。胸が締めつけられます。
上のツイートに書いたように映像には三次元の流血表現があるため閲覧には注意してほしいのですが、そういったものが平気な方にはぜひ映像込みで体験していただきたい作品。

ちなみにMVに登場する「シーシュポスの神話」という著作ですが、私は読んだことがないですwだから本作との関連性はわかんない!




KiiTail - ライア feat.初音ミク

「KiiTail」という夫婦でユニットをしているボカロPによる投稿なのですが、今回のボカコレでデビューにして期間内になんと5作投稿しています。雪乃イトさんといい、一気に投稿するのが流行ってんのか・・・?

曲としては、シンプルに歌メロが大好き。あとサビの頭打ちによる疾走感が最高に気持ちいい。”頭打ち”ってなんだという方はこちらを読んでいただければと思うんですが、ボカロ曲でもっと頭打ち流行ってほしいです。「千本桜」「カゲロウデイズ」「魔法少女幸福論」など、有名曲で使われているケースもちゃんとあるんですが、どうにもボカロシーン全体だとそんなに数がない印象。もっと広まってほしいです。

個人的に、『聞き分け悪いなこの心は』という歌詞が好きです。意に反する感情の表出に戸惑う表現というか。似たようなので思いつくのは電ポルPの「Dramatic Walk」に出てくる『ズキンズキンと刻む この胸は何だ』という歌詞です。こういうの好き。




息回り / ornot feat.歌愛ユキ & 初音ミク

これについては他の方のレビューも引用させていただきたいです。


この”祝福”と”呪い”という表現が、この曲を表すのにすごくふさわしいと思います。
序盤こそ輝かしいサウンドでありながら次第に陰りを見せてゆく展開は、無理やり一言にするなら「一癖あるエレクトロニカ」となるのでしょうか?全然言い表せてないですねwぜひ自分の耳で聴いてみてほしいです。この優しくも忌まわしい裏切りに翻弄され、魅了されること間違いなし。
世界がすべて沈んでいったような曲の締めを聴くと、最初の音はどうだったか思い出したくてついリピートしてしまいます。通して聴きやすい音使いでありながら、何度も再生したくなる中毒性も兼ね備えた曲。個人的にはそんな印象です。




ハイドレイト / 初音ミク

↑このツイートが一番言いたかった。なぜ伸びなかった・・・リスナーとしての力不足を痛感する日々です。
ツイートに書いてあるとおり、こちらが個人的に今回のボカコレで一番好きだった曲です。

曲名の「ハイドレイト」とは「水和物」という意味です。MVで映る”ERROR"”NO SIGNAL"といったウィンドウや序盤のギターリフなどは、曲名から連想される数理的なイメージに紐づけたもの。サビの流れるような歌詞表示や『鼓膜を潤す』という歌詞やラスサビ後半のきらびやかなシンセは、水和物の”水”を意識したものと思われます。サビ冒頭の『僕に触って』という歌詞は、化学反応にかけた表現かもしれません。
サウンド自体や曲展開のハイクオリティさも目を見張るものですが、映像も含めて非常にコンセプティブな表現が印象的でした。

あと気になるのは、サビで低音の感じが変わっているようなきがするのですが、なんかやってるんでしょうか?コードとちょっと違うところ弾いてるのかなーと思いながら聴いてます。あるいは単にベースの音色が変わっているのか。

余談ですが、「怖くないラジオ」の放送で紹介した際には「まさに化学反応のような作品」みたいなコメントをしているのですが、あれは完全にカッコつけですw
いいじゃんか良さげな表現思いついたんだから!!




化/ホノfeat.初音ミク

(上のツイート、なんでこの曲だけ埋め込みのサムネが表示されないんですかね?なんとかしてくださいTwitterさん)

青春パンクって歌詞や歌い方やパフォーマンスが等身大なんですよね。それを人間でない存在が歌うということに一定以上のエモさを感じているような気がします。
作者であるホノさんは衝動をそのまま曲にしているみたいなサウンドが特徴で、それを必死ともとれる声で歌い上げるミクさん。この切羽詰まったようなボーカルが、曲調も相まって小さなライブハウスでギターを掻き鳴らしながら汗を飛ばして叫んでいるミクさんを想起させるんです。
今最もエモいロックを歌うミクさんは、間違いなくホノさん家のミクさんです。

THUNDERBOLTで歌ってくれたりしないですかね・・・なんとか・・・。




イギョウ/初音ミク

私は処女作である「I was…」の時点でfukashiさんを推しているのですが(初手マウント)、前回のボカコレ2022夏で投稿された「星の航路」が現在5万再生オーバーと、ついに世界に見つかりました。そんなfukashiさんが満を持して放ったのは、「星の航路」とはまた大きく違うホラー要素の強いハロウィン曲。
今回何より衝撃だったのはボーカルエディットのクオリティ!fukashiさんは初投稿時からボーカルによるアクセントの付け方をかなり意識している方なので高いレベルの調声には納得がいくのですが、今回は加えておどけた調子の歌い方だったり掛け声だったり扱う声の種類だったりと本当に多種多様なアプローチがありました。話しかけてくるようなボーカルからはかわいさが、そこかしこで聴こえるクスクスと笑う声からは得体の知れない恐怖が、これ以上ない迫力を感じさせます。fukashiさんの曲のひとつの極致が見れた、そんな気持ちになる逸品でした。




そばにおいでよ / 東北きりたん&音街ウナ【猫田紺】

アコーディオンとストレートなギターの音色が猛烈に懐かしさを駆り立てるこの曲。ノスタルジーマシマシなサウンドに和室のサムネは解釈一致!!絶対軒下でスイカ食べてるよこの二人。
「期間中に再生した回数TOP3」とツイートで書いていますが、ボカコレのような個性が如実に出た作品が多く投稿される時期では特に、こういったいつ聴いても良いと感じやすく安定した曲を私がよく再生する傾向にあります。

概要欄といいねコメントからウナきり曲であることは間違いないと思います。ウナちゃんが”踏み出したい”側で、きりたんが”踏み出せない”側といったところでしょうか。この「名前が付く前の関係」とそこにいる心地良さと葛藤が個人的に本当に大好物です。




化けの花火 / Mizore feat.可不

ツイートの通り、TOP100参加作品で一番度肝を抜かれた作品です。
最小限に近い音数でありながら、どうしてこれでバランスが成立しているのか謎なくらい前衛的な編成。それでいて極めて簡素なリフのフレーズによって終始漂っている緊張感。そして音数の少なさもリスナーに空白を意識させることで緊張感の助長に大きく貢献しています。小さく、小さく凝縮されたサウンドのまとまりがサビで広く大きく爆発していく様子は、まさに「化け」の「花火」と形容するにふさわしいです。
ドラムについては、これ以上に言葉に窮するアプローチもなかなかないんじゃないかと思いますwなにせサビ以外ではほとんどバスドラしか鳴っていないのですから(本当はわずかにハイハットが聴こえるのですが、香り付けに近いニュアンスです)。何よりサビでのスネアの音色の選択。何を思ってこの音ならサビで盛り上げられると踏んだのか。Mizoreさんの頭の中かっ開いて覗いてみたいです。Mizoreさんは夜道に気をつけてください。

Mizoreさんは「」や「walker」などからドラムのフレージングがただ者ではないと個人的に意識している方だったのですが、今回の曲はまったく別方向で驚かされました。この人はあと何段階の変身が残されているのか。
この先投稿される曲に今からワクワクが止まりません。




【MV】スポットライト / 初音ミク

こちら「言いたいことは配信中にすべて言った」と書いてますが、なんならボカコレ期間中に自分が投稿したぼかれびゅツイートにも割と書いています。笑

曲中ではシンコペーションや小節の短縮など、いわゆる”食う”展開が多く存在します。”スポットライト”というものに対する正の感情も負の感情も乗せた本作ですが、この前へ前へと言わんばかりのサウンドがスポットライトへの止められない憧れを物語っているように感じます。一聴すると飾らないシンプルなポップロックですが、音が感情を何より表しているところが本当に好きで。音が最も雄弁に語っている曲、良くないですか?
どうにかこの曲にスポットライトの当たる日が来てほしいと、強く強く感じる曲でした。




あとがき

以上で10曲になります。

これでボカコレ2022秋について、個人的に一段落できたかな!?
せっかく曲語りしたので、こちらで形として残すことができてスッキリしました。

さて。次のボカコレですが、

予想より1ヶ月早い、3月の開催になるそうです。
は、初音ミクZeppツアーとかぶっちゃってるんだが・・・!?

私、これからどうなっちゃうの~~~~!?ということで、私は次回のスタートダッシュが遅れることが予想されますw
私個人としては前回と同様に完走を目指すつもりですが、ボカコレをどう楽しむかは十人十色!
それぞれが思う楽しみ方で、次のボカコレも最大限楽しんでいきましょう!

と、その前にまずは2022年ボカロ10選、マジカルミライ札幌公演、サンダーボルト・・・。
イベントが多すぎる!!


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