自分の当たり前は誰かのスゴい

専業主婦1年目の振り返りをしていたら
1つの疑問が浮かんだ。

1年前は専業主婦になる事を快く後押ししてくれた夫だけれど
もしかすると、今は違う感情を抱いてるかもしれない。

夫は会社員で、納期だったり、仕事そのものだったり、毎日制限がある中で過ごしている。
当時の私は子供がいない専業主婦で自由気まま。
家事はするけど、アフタヌーンティーや映画に出かけたり、一人旅したり、自由時間だらけ。

私が楽しんでる間、
人知れず夫が不満を溜めていないか心配になって
夕飯のおやつタイムに思い切って聞いてみた。

「私のこと、ずるいって思うことない?」
「思ったことない。なんで?」
「1人で好きな時にアフタヌーンティーとか映画とか好きな事してるから。
 でも、じゅんちゃん仕事してるからそういう訳にいかないじゃない?
 仕事が嫌になったり、私にムカついたりしてないかなーって気になったの」

「んっとねえ、会社に行きたくないって思う時はある。」

「でもね、俺、やる事もやりたい事もないし、
週5日どこかに通う習慣が染み付いてるの。
だから仕事が嫌って思ったことはないし、君をズルいと思ったこともない。
むしろすごいと思ってる」

すごい?なんで??

「いろいろやる事見つけて何かしらやってるから。
アフタヌーンティーとか映画とか情報を見つけて1人で出かけたり、
衣装ケース分解してゴミ箱にしちゃったり、
旅先のご飯を再現したり、俺には思いつかないなぁ、出来ないなぁ…」

「会社はやる事決まってるから楽なんだよねー」

「自分でやる事見つけるって難しいよね」

夫のこの発言を聞くまで、世の中の会社員は2種類しかいないと思っていた。
仕事に燃えてる人、会社員の身分に不満を持ちながらも会社にぶら下がってる人。

広義の意味では我が夫も会社にぶら下がってる人だけど
今の会社に通う以外の道がないとは思っていない。
不貞腐れてもいない。むしろ積極的にぶら下がっている。

第3の人種、
疑問に思わない人、習慣になってる人を発見した瞬間だった。

「じゃあさあ、フリーランスになりたいって考えたことはある?」

「無いよ。フリーランスの人たちはすごいと思うけど
自分がやりたいと思わない。
もし俺がフリーランスになるとしたら、どこにも雇ってもらえない時」

副業解禁、会社が潰れても生きていけるスキル、などと声高に叫ばれている時代なのに
清々しいぐらいブレない。

そんなあなたがすごい。

そんなあなたにすごいと言われてる私、すごいかも。

ちょっとだけ胸を張ってお皿を洗いに席を立った。

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