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力に圧倒される/芸術×力展

1.芸術×力/ボストン美術館展@東京都美術館

 過去の権力者がいかにして「芸術」を利用して「力」を誇示したか、
という点にスポットをあてた展示会です。
着眼点がおもしろい。
コンセプトをはっきり教えてくれる展覧会は、
見るポイントがわかりやすくて初心者の私はとても助かります。
そして、展示物も洋画・日本画・宝石・陶器・刀・仏像など多種多様。
テーマパークのようで、楽しさ倍増。
「権力者の力」と「画家や職人の力」がかけ合わさって実現した芸術を
たっぷりと堪能できました。

2.きょうのお気に入り

戴冠式の正装をしたナポレオン1世の肖像/ロベール・ルフェーヴルと工房入場していきなりナポレオンが登場します!
東京都美術館はチケットを見せた後、そのまま会場に向かって奥にまっすぐ進みます。短い距離ですが、だんだんと別世界に誘われるような感覚がある、なんとも言えないワクワク感を感じさせる通路です。
今回はワクワクの先にナポレオン…権力者のお出迎えです。

平治物語絵巻 三条殿夜討巻
大勢の人物が躍動的に、かつ細かく書き込まれた鎌倉時代の絵巻です。
ドラマチックなストーリー展開に目が離せません。
会場でも、たくさんの人が長いこと見入っていました。

灰色の枢機卿/ジャン=レオン・ジェローム
灰色の質素な見なりの修道士にむかって、深々と頭を下げる貴族たちの絵です。
この修道士は、ルイ13世の宰相を務めたリシュシュー枢機卿の腹心、ジョセフ神父。絶大な権力を持った枢機卿の影の参謀であったことから「灰色の枢機卿」と呼ばれたそう。
転じて、欧米では黒幕=灰色の枢機卿というそうです。
絵の中の、地味な修道士が豪華な衣装の貴族たちに目もくれない様子にゾクッとしました。

ギター(キタラ・バッテンテ)/ヤコボ・モスカ・カヴェッリ
象牙・真珠母貝などなど、高価な材料を使った美しいギターです。
模写をして、会場では気づかなかった精密な細工にあらためて感心しました。とにかく細工が細かくて細かくて…
幾何学的な模様も、全くくるいがない。技術に感動。

吉備大臣入唐絵巻
全長24mにも及ぶ絵巻が、全て公開されています。巻物は一部のみ展示されることがほとんどなので、これは本当にうれしい。
遣唐使の吉備真備と、鬼になった阿倍仲麻呂のRPGのようなストーリー。
2人のキャラがたっているなぁと思っていたら、
ミュージアムショップでしっかりグッズ化されていました。

3.きょうのおみやげ

絵はがき(左から 灰色の枢機卿、キタラ・バッテンテ)
MARIEBELLEブックボックス入りチョコレートフィナンシェ(5個入)

絵(メアリー王女/アンソニー・ヴァン・ダイク)に惹かれて
購入したのですが、予想よりしっかりとした作りの箱でした。
蓋にマグネットが仕込んであって開閉がスムーズですし、
縦置きしても蓋が開いてしまうようなことがありませんでした。

そして、フィナンシェがおいしくて驚きました!
甘すぎないチョコレートの風味としっかりした生地に大満足。
調べたところ、MARIEBELLEはNYの有名なパティシエさんなんですね。

4.展覧会情報


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