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秋山幽
2019年9月23日 03:12
義母さんの運転する車が家を出て、まっすぐな道を進んでいく。私はいつもこのまっすぐさがもどかしくて、じっとバックミラーを睨んでしまう。様々な外観をした住宅が映っては消えていく。自分の家はすぐに見えなくなっても、立ち並ぶ家々がどれもどこか同じように見えるから、まるで自宅に付き纏われているような心地になる。それを嫌だと思うのはきっと、自分の家自体を嫌っているわけではないからだった。 ようやく最初の曲