3万歩あるいた、無職日記2日目
友人と桜を見に中目黒に行った。
桜は思ったよりも咲いていて、平日のためそこまで混んでおらず、天気も良く全てが最適解という感じであった。
平日にゆっくり桜を見に中目黒へ来れる、これは無職の特権かもしれない。
普段だったら授業開き前の一番バタバタしている時期だ。
目黒川沿いにぼんぼりがたくさん並んでいて、「祝マロン2歳」「◯◯ちゃん入学おめでとう」「祝イヴ・サンローラン平野紫耀」などみんながいろんな思いを抱えて応募したメッセージが書かれていた。
正直桜よりもそのメッセージの方を熱心に見ていたと思う。
ずっと川沿いに歩いていると桜をバックに彼女の写真を撮る彼氏、と言うカップルがいた。顔がとても愛おしそうで、友人と2人で、見た?あの愛おしそうな顔と話した。微笑ましかった。
目黒川をずっと歩いていたら3号線にぶちあたったので、三軒茶屋方面に向かって歩いた。
なんとなく住宅街の方に歩くとなんだか気になる古本屋、なんだか気になるアパート、なんだか気になるギャラリーなどに出会ってもうそれだけでなんだか楽しい。
たまたま見つけたカフェでケーキを食べて、また歩くと大きな公園。
天気が良くて、たくさん歩いて、ケーキを食べて、最高潮のテンションで出会った大きな公園にはしゃいだ。
ベンチに座って噴水を眺めながら、お受験の話、気になる人の話、幸せとは何か、ひたすらしゃべった。
さらによくわからない方に向かって歩いて、途中のセリアで買い物したりして最終的に環七に出た。
世田谷線沿いの良さげな店に入って下北沢まで歩き、長距離散歩は終了。
友人と別れてから、下北沢の駅でトイレに入って出たところで見知らぬ男性に話しかけた。
ナンパか?と思い無視しようとすると、「あの、そういうのじゃなくて・・・」と言うので話を聞いた。
どうやら彼女の体調が悪く、トイレに入ったがしばらく出てこず、スマホにも応じないので様子を見てきてほしい、とのことだった。
「名前は◯◯って言うんですけど・・・」
駅員さんに言ったら・・・?とか色々飲み込みかけたが、見ず知らずのオレンジ髪に話しかける彼の彼女を思う気持ちに心動かされたのと、私は先週まで教員だったんだぞ、という意地もあってトイレに戻った。
(移動教室とか行くとサービスエリアのトイレとかで「××小もういませんかー!!」と大声出す場面結構あるよね)
なるべく大きな声で「◯◯さーん!いますかー!」と呼びかけた。
返事があったので、「彼氏さんが心配してますー!大丈夫ですかー!駅員さん呼びますかー!」とさらに呼びかけた。
「大丈夫です・・・」と返事があったのでその旨を彼氏に伝えて別れたが、大丈夫だったかな、もっとちゃんと状況聞けば良かったかなとかちょっと後悔した。
無事に帰ることができてますように。
つづく
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