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女ひとりインド③世界遺産カジュラホへ

何年も前の話で、きっかけは全く覚えていない。
どこかで愛し合う男女の像がびっしりと彫刻されたカジュラホ寺院の写真を見ていつか自分の目で見てみたいと思った。
いつからかカジュラホ寺院のあるインドに行くことは私の人生の目標になっていた。
若い頃はインドに一人で行く勇気もなく、一緒に行ってくれる人もおらず(インドはやっぱみんな遠慮する)
ようやくこのタイミングで行くことができた。
ちなみに、カジュラホは他の観光地と比べてややマイナーなので情報があまりなく、不安だったので知り合いのツテであらかじめホテルやガイドを手配してもらった。

アグラからカジュラホへ、再び特急列車

ほぼ眠れなかったアグラの夜を終えて、私はカジュラホに向かうため電車に乗った。
所要時間は約7時間。デリー〜アグラと同じ特急列車なので、水や車内食付き。
カジュラホに近づくにつれ、乗客が少なくなって、車内は最終的に若い男性の集団と私だけになってしまった。
暑さと疲れでナーバスになっていた私は、この男性集団が悪い人だったらどうしよう・・・と張り詰めた気持ちで電車に乗っていなければならなかった。
自分の国で乗る電車ほどリラックスできず、電車に乗っているだけなのに猛烈に疲れ、体調も悪くなってきた。(ちなみに悪い人たちではなかったです)
なんとかカジュラホにつき、ガイドの人がホームで迎えてくれた。
ホテルのロビーでガイドの方が英語で色々説明してくれたのだが、濃厚なバラのアロマの香りがロビー中に漂っていて体調不良の自分には辛かった。
ウェルカムドリンクのキウイジュースも死ぬほど甘くて、元気な時だったらグイグイ飲み干したかったところだが・・・一口しか飲むことができなかった。
カジュラホ観光は翌朝、ガイドの説明が終わってから部屋のベッドに倒れ込んだ。
そういえばシャワー昨日浴びてない・・・気持ち悪い・・・髪の毛が針金みたいに固まっている・・・シャワーを浴びて、沸かした湯で日本から持ってきた味噌汁を飲んだら少し元気になってきた。その日はそのまま何もせず寝てしまった。

念願のカジュラホ寺院へ!

朝早起きして、ガイドの案内でカジュラホ寺院の西の寺院群へ。
朝だったので暑すぎず、じっくり寺を見るにはちょうど良い気温だった。
前日にガイドの方がネットでチケットを買っておいてくれたのでスムーズに入場できた。
念願のカジュラホ寺院はこんな感じ。

びっしり

直接見る感動には遠く及ばないが、写真でもわかるくらい彫刻がびっしり。
暑くなければいつまででも見ていられるくらい見応えのある寺院だった。
エロティックな彫刻だけだと思っていたが、実はごく一部で働いている人や動物など人々の生活の様子も彫られていた。
寺院の清掃係や警備員(多分)の人があそこにハヌマンがいるよ、あれは戦ってる様子だよ、蜂の巣あるから気をつけて、など色々説明してくれた。

寺院と私の写真を撮ってくれたり説明してくれたりあまりにも親切だから、お金を取られる?と思ったが平気だった。
寺院の中まで案内しようとしてくれたが自分のペースで見たかったので適当にあしらった。
やっぱり観光地はみんないい人だな〜とすっかり安心し切ったところで、やたらと写真を撮ってくれる清掃員の人がいた。
そこがフォトスポットだからそこに立って!とかあまりにも撮ってくるので、「私は自分の写真よりお寺の写真を撮りたいからもういいよ〜」と言ったところ「じゃあチップを・・・」と切り出された。
「僕はGoodカメラマンだからチップをちょうだい」と言うのだ。
出たこのパターン・・・でもきっと悪気はない・・・と思いつつも「それは最初に言ってくれないと〜!」と日本でキレてしまった。
じゃあもう撮ってくれた写真消すよ、と言ってスマホの写真を消そうとすると「わかった、もういいよ、バイバイ」とどこかに行ってしまった。
申し訳ないとちょっぴり思ったけど最初にチップ目当てって知ってたら頼まなかったし。ごめんな。
ちなみにこのあとビザのコピーを思いっきりそのへんに落としてしまっていたみたいで親切な人が追いかけて渡してくれた。(親切〜)

ちなみにここでも人気者でした。どういう団体だろう

もう一周したかったところだけどだんだん日が照ってきたので退散。

人々の生活の営みや信仰している神々の彫刻で埋め尽くされたカジュラホ寺院、人間は何百年も前から本質的には何も変わっていないんだなあ〜とかロマンを感じた。
そして発見されるまではこのお寺たちはジャングルに囲まれていたそう。
こんなギラギラの彫刻だらけのお寺がずっと見つからずに眠ってきたなんて、なんだかドキドキする。

ほんと〜に来てよかったしみんなにも行ってほしい。

おまけ:東の寺院群

西の寺院群を見終わったあと、ホテルに戻りシャワーを浴びて朝食を食べた。
その後は東の寺院群へ。
東の寺院群は無料で、「マジでここか?」というくらい謎の場所で車から降ろされてだいぶ不安になった。
無料なため、勝手にガイドをやっているおじさんが寺に居座っていてめちゃくちゃしつこかった。
私は説明聞かなくても感じることができるから大丈夫!「I can feel!!」と英語で適当に言った。
西の寺院群に比べて規模は小さく、寺は相変わらず素晴らしかったけど謎の仏教施設とくっついていてよくわからない場所だった。
しつこいガイドは日陰で昼寝してた。

よくわからない場所

さあ、デリーに電車で戻ります。

つづく

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