【アラサー男児の夢】「龍が巻きついた剣」を巨大化してみた
こんにちは、株式会社メルタです。3Dデータや3Dプリンタを使っていろいろな仕事をしており、社員を3Dスキャンして胸像を作ったりしています。
秋といえば修学旅行。修学旅行といえばお土産ですよね。今回は、そんな「お土産」にまつわる全男児の夢を叶えるプロジェクトのお話です。
アラサー男児に夢ができた
それはある日のこと。オフィスで仕事をしていると、連絡が来ました。
内野「ん、都くんからLINEだ。昔インターンに来てもらってたけど、今でも元気にしてるんかな？」
都「内野さん、お久しぶりです。夢、叶えてますか？」
内野「久々の連絡がコレ…？ 変な勧誘に引っかかってたら不安やし、話だけでも聞いてみるか」
数日後 …
都「押忍！ご無沙汰してます！」
内野「久しぶり！元気してた？」
都「押忍！ちょっとこれを見てもらっても良いですか？」
内野「あ〜懐かしいね！ 小学生の頃にお土産で買ったことあるわ。で、これがどうかしたの？」
都「これ、正式名称を『魔界のドラゴン夜光剣キーホルダー』っていうんですけど。」
都「剣っていう割には、ちょっと小さすぎると思いませんか？」
都「もちろん子どもが買えるかっこいいキーホルダーってことは理解してるんですよ。でも、僕らはもう立派な大人じゃないですか。体ばっかり大きくなって、魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーが大きくならないのはおかしいですよね？」
内野「（おかしくないけどなぁ...）」
都「俺には『魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーを巨大化したい』って夢があるんです。大人になって技術も身についたので、自分で頑張って大きくしてみたんですけど、せいぜい20cmくらいにしかできなくて！！！！」
都「もうアラサーだっていうのに、情けないったらありゃしないですよ！！！魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーを大きくすることさえできないなんて！！！」
都「もっとでっかく！でっっっっっかくしたいでんすよ！！！！！」
都「でっっっっっっっっっっっっっっっっかく！！！！したいんですよ！！！！！！！！」
都「お願いです！会社の力を貸してください！」
こうして『魔界のドラゴン夜光剣キーホルダー』巨大化作戦、通称"ドラゴンソードプロジェクト"が始まりました。
3Dスキャン ＆ 3Dプリントで巨大化する
巨大化の流れはざっくり下記の通り。まずはキーホルダーを3Dスキャンしてデータを修正。等身大サイズまで縮尺を変えてから3Dプリントし、ゴールドに塗装して完成です。会社のリソースを惜しげもなく注ぎ込んでいくぞ〜！
① キーホルダーを3Dスキャン
3Dプリントするためには、元となる3Dデータが必要です。細かなディテールまでしっかり再現するため、まずは魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーを3Dスキャンしていきます。
光沢があるとスキャンが失敗しやすいので、一定時間経つと揮発する特殊な白い塗料で表面を一時的に塗装しています。揚げられる前の天ぷらみたいですね。
真っ白になった魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーを台座に乗せたら、いざ3Dスキャン開始。ぐるぐる回転したり、ポジションを変えたりしながら、あらゆる部分の形状を細かく取得していきます。
そんなこんなで、見事3Dスキャンに成功！剣の文様や龍のウロコまで、バッチリ取得できています。いやぁ、こうして眺めてみると、細かいところまで手が込んでいることが分かりますね。
② 3Dデータ編集
続いては、スキャンした3Dデータの編集。3DCGモデラーの技術をフル活用し、ただサイズを大きくするだけでなく、彫り込みをクッキリさせたり、持ちやすくしたりなどして完成度を上げていきます。
③ 3Dプリント ＆ 仕上げ
データが完成したら、業務用の大型3Dプリンターで造形します。今回は光造形という方式の3Dプリンターで印刷しました。
今回使った素材は真っ白なので、黄金の輝きを纏わせるための仕上げが必要です。期待に胸を膨らませながら、組み立て、表面の研磨、塗装作業を進めます…！
これが『BIG魔界のドラゴン夜光剣キーホルダー』だ！
足掛け数ヶ月かかりましたが、ついに等身大サイズとなった『BIG魔界のドラゴン夜光剣キーホルダー』がやってきました。せっかくなので、何も知らない友達も３人集め、開封の儀を執り行います。
厳重な梱包に、ただものではないオーラを感じながら作業を進めていくと……
見事、巨大化に大成功！ 左下の原型、中央のプロトタイプ、そして黄金に輝く『BIG魔界のドラゴン夜光剣キーホルダー』への進化っぷりは圧巻の一言。尋常ではない煌めきと質量に、神々しさすら感じます。
行くっきゃないな！！！
海へ！！！
夢って、本当に叶うんだ！！！
みたいな！！？？
感じで……
そして伝説へ…
都「えーっと、一通りドラゴンソードを堪能したわけですが。キーホルダーよりだいぶ大きいんですけど、どなたか持っていきますか？」
どこかの海岸に、人知れずドラゴンソードが眠っている。
その剣を手にしたものは、幼き頃の夢を叶えるが、
同時に体力の衰えや社会的な現実も思い知るという…
おわりに
以上、ドラゴンソードプロジェクトのあらましをお送りしました！キーホルダーが小さいのには、小さいなりの理由があったんですね。
そしてなんと、こんな突飛な企画をご快諾いただいた、『魔界のドラゴン夜光剣キーホルダー』を販売している株式会社コヤマの方から特別にコメントをいただきました。
写真を拝見しましたが発想が斬新で、まさか弊社の商品をこのような形で拝見することになるとは思っていませんでした。弊社の商品を非常によく再現されており、感心致しました。3Dプリンターの技術も進化していますね。
勝手に大きくしたのに、なんともやさしいコメントに心が温まります。ドラゴンだけでなく、人間としての器もBIGにしていかねばなぁと、しみじみ感じるメルタ一同でした。
ギャラリー
メルタでは、ドラゴンソードの活用方法を（マジで）募集中です。
撮影用の貸し出しなども承りますので、お気軽にご連絡ください！
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