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「積極的な自己否定の先にあるのは、絶対的な肯定だ」

もう20年近く前になるだろうか。
名言の多い「蒼穹のファフナー」の中でも、とくに好きな言葉である。
とは言っても、完全に理解できるような言葉ではないし、今でもその真意は分からない。
ただ、登場人物の言動から「きっと、こんな意味なんだろうな」と察する程度。
そんな、いまだに答えの出ない言葉であるが。
放送当時から現在に至るまで、幾度となくかみ砕き――
そのたびに、自分なりの解釈を重ねてきた言葉でもある。

そんな自問自答を繰り返してきた私的命題だが。
最近、ぼんやりではあるが自分なりにイメージがつかめてきた気がする。
「これが自己肯定か……」
今はまだ確信を持てない感覚ではあるけれど。
おそらく、そうだと思うようになってきた。

経緯は割愛するが――
まず、自己を肯定するには思った以上に膨大な時間とエネルギーを要する。
そのわりには、いちどその視点に立ってしまうと「こんなものか」といった楽観すら生まれる。
もちろん、これは私自身の中での変化であり、人によってはもっと楽に得られるものかもしれないし、逆も然りだろう。
活性化エネルギーが高い分だけ、その後の安定性が高い熱化学みたいなものかもしれない。
しかし、この活性化状態(自己との見つめ合い)が、とにかく悩ましい。
少なくとも私自身は、大学院での研究生活から現職の臨床現場に至るまで、苦悩や葛藤を忘れたことはなかった。

そんな自分だが、最近、やけに身体が軽くなったような感覚が続いている。
霊感のない自分にとっては、べつに霊的な何かではないと思っているが。
とにかく、マインドが安定しているのだ。
朝は清々しく目覚め、仕事中も状況をうまく飲み込みながら立ち振る舞い、残業で遅くなったときもネガティブな感情は切り離せるようになってきた。

これ以上はもう、私個人の言葉で伝えられるノウハウではないが――
なにかきっかけになるような出来事として、異性の元同僚や後輩との再会が思い当たる。
これについては、それ以上の進展はなかったものの、2つの収穫があった。

まず1つ目の収穫は「人生観の見直し」である。
そうはいっても、たいした人生を送ってきたつもりはないのだが。
そんな人生も、他人の目には物珍しく映ることがあるようだ。
あと私自身、結婚願望は薄いのだが、向こうも同様に仕事を生きがいにしている点で共感があった。
年齢的にもかなり離れており、恋愛や結婚というワードを出しやすかったのかもしれない。
同世代ではなかなか話せない価値観を話し合えたのは、非常に大きなことだと思う。

2つ目は「過去の自分の残影」みたいなものを感じたこと。
これは後輩の話だが、ここまで過去の自分と忠実にリンクしている人を見たことがなかった。
そんなわけで、向こうの言い分もよく分かるし、仕事に対する意識や考えも瓜二つなわけだ。
(自分で言うのもアレだが、それなりに責任感はあると思うし、完璧主義だとも思っている←)
そして、これが肝心なところであるが――
仕事で沼ってる状況も理解できるのだが(以前の自分と同様に)当の本人が沼から脱しようとしないどころか、沼の外の世界(他施設や他領域)に目を向ける気がさらさらないのである。
もがけばもがくほど深みにはまっていく、社畜スタイルを自ら進んでいるのだ(過去の自分もw)。
正直、ここまでくると周りの声は聞こえないだろう(自分もそうだったw)。
だからこそ、あえて肯定するしかないのだ。
「がんばれ」という言葉は避けつつ、とにかく理解と共感で俯瞰しながら、乗り越えるしかない。

そんな濃密な再会を果たしてから、なんとなく自分のマインドが強くなった気がする。
(なお、スピリチュアルな話によれば、偶然にも今は運気が良くなる時期らしい)
「現在(いま)」も大事なのは確かだが、それが未来の自分にどう向かっていくのか考えることも、とても大事だと思う今日この頃。
なんとなくつかめてきたイメージはきっと、今まで敷いてきた人生のレールをその先まで、俯瞰して見つめる試みなんだと思っている。

今が、そしてその先が見えないからこそ不安に苛まれ、もっとも見失ってはならないものを見失う。
積極的と絶対的――
否定と肯定――
ここから生まれるものが何なのかは、当人にもわからないかもしれない。
……それでも。
その先にあるものは、現在の自分が創っていくしかない。
決めるのも自分、創るのも自分、拒むのも自分。
だがしかし。
最後に自分を救える存在は、自分しかいないだろう。
どんなに時間がかかってもよいと思う。
最後の最後――
その時までに、自分を認めてあげられる生き方をすればよいのだ。
……そう思ったとき。
心の中に、なにか今までとは違った暖かい感情(もの)を感じることができたなら。
それがきっと、周りの人を、そして自分自身を、受け入れる器の種になるのではないだろうか。

弱い自分を受け入れたくない気持ちは、誰しもが持ち合わせているもの。
そんな自分を信じ、受け入れることは容易いことではない。
それでも、自分を信じ続ける力を持つこと。
それが、自分を、そして大切な誰かを守り続ける理由になれば嬉しいと思う。

――そんな思いを込めて、学生時代によく聞いたバンドの曲を紹介します!
インディーズ版もイイので、ぜひ聞いてみてください。
(ココまでSOPHIA要素なさすぎてスイマセン)

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