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【詩】午前2時のスパイラル

誰もが言った
彼女は聡明活発
ウイットに効いたジョークで
みんなを笑わせ いつだって
リーダー的存在だったって
全てを完璧にこなし
怖いものなどなかったと

誰かと時間を共有すれば
相手が何が好きかを察し
必要な言葉を用意して
気持ちよくさせる名人だった
誰もが彼女を好きだった

どんなに荒んだ心を持つ者でも
優しく包める自信があった
心を宥め穏やかにできると自負していた
汚れた道を雪を積らせ白くするように
心には愛の燈(ともしび)が宿り
誰にでも手を差し伸べていた

午前2時の心臓の高鳴り
心臓が痛い、心が痛い
理由のない痛みは心の叫びに変わる
助けてと叫びたくても声が出ない
人の心を蝕む
暗闇の天使が舞い降りる
午前2時のスパイラル

痛みが去り
襲ってくる虚無感

あの夜
彼女は完全に心を奪われ
光を失った

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