見出し画像

失っても、こころが忘れても、身体に残っている。

子ぐまが訊いた。
なにも残らない。
生きることは悲しいこと?

クマが答えた。
そうだね。
ただね、近しいひとが
花を飾っていたこと、旅先の朝の匂い。
美しいもの。
きみの身体に残っている。
それが、ふとした時に
仕草に、習慣に、言葉に出てしまう。
生きることは
悲しくて素敵なことさ。

この記事が参加している募集

最近の学び

眠れない夜に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?