【詩】Gravity History.
最後の一錠が身体に溶けた
出会ってかれこれ一年ほど
昨日の夜でさようならだね
想いの重さが心に枷と楔を縛り
どうしようもなくなる時がある
「優しいんだね」
その言葉にたまらなく救われている
情けないおまえでもいいんだよって
迷惑かけちゃっても仕方ないよって
今日も車輪のついた長い箱はレールを走る
沢山のひとを乗せて、数多の想いを抱えて
みんな画面ばかり見ているな
似たような重さの液晶端末に
映っているものは違うけれど
おや、きつめのブレーキ
感じる重力はみんな一緒
感じる負荷は人それぞれ
県境の川に想いをひとつ
心中から放り投げてみた
だれにも届かない漂流物
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