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中国隔離病院で出会った3人の愉快なルームメイトたち

前回の記事で書きましたが、私は一時帰国を終えて中国入国後、隔離ホテルでのPCR検査で陽性となってしまい、隔離病院に移されました。
(その後、14日間の投獄生活を経て、無事に陰性となり現在はすでに出所しています)

そこでの過酷な体験は、ぜひ前回の記事をご参考ください。

実は、この隔離病院での生活は個室ではありませんでした。3つベッドがある部屋で、時期をずらしながら、私は3人のルームメイトに出会いました。この記事ではこの愉快な3人のルームメイトをご紹介したいと思います。

1人目:韓国人の学生さん

1人目は、韓国人のおそらく学生さんでした。最初は自分は部屋に1人だったので、2人目のその方が入ってきた時、かなり混乱しました。「え?個室じゃなかったの!?」と。

しかもその方が来た時間がすでに夜中で私は寝ていました。そんな中突然部屋の照明をつけられ、「マスクしろ!」と言われて起こされてたので、もはや恐怖を感じました….

その韓国人の学生さん自身は、特に悪い人ではなさそうでしたが、中国語も英語もあまり話せない&私も韓国語は話せないので、残念ながら会話はあまりできませんでした。

すごいなーと思ったのは、隔離病院のそんな環境に来ても、落ち込む様子もなく、日中は動画を見て笑ったり友達と電話をしたり寝たりして、こちらから見ている限りは気楽に過ごしている感じでした。結局彼はすぐに陰性となり3日ほどで出所していきました。

2人目:イギリス人おじさん

韓国人学生さんが出ていき、次に入ってきたのは中国の自動車業界で働いているというイギリス人のおじさんでした(たぶん40代後半〜50歳くらい)。イギリスにいる娘に会いに一時帰国をしていたようです。

そのおじさんも、すぐ陰性となり3日ほどで出所したのですが、私は良い英会話の機会とも思い、結構いろんな話をしましたし、中国語もあまり話せないようでしたので、通訳をして助けてあげたりもしました。

このおじさんは面白い人で、「私のワイフはナースだからわかるけど、病院というのはとても清潔な場所なはずだ。でもこの病室はなんて汚いんだ!Oh God!」とか文句を言いながら、床を掃除していました。「おれは爪楊枝は使わない派なんだ、あげるよ」と言って弁当についていた爪楊枝をなぜか毎回くれました。

朝シャワーを浴びた後は急に「Good morning! Another wonderful day!」と言って皮肉なカラ元気を披露していました。イギリス人ジョークでしょうか。

このおじさんとはわりと仲良くなり、出所するときにWechatの連絡先を交換しました。おじさん自身は杭州に住んでいるようなのですが、上海に中国人のガールフレンドがいるということで(ワイフおる言うとったやんけ)、たまに上海に来ているらしいです。「また上海で会おう!」と言って別れました。

3人目:日本人男性

最後に入ってきたのは30歳前後の日本人男性でした。中国での長期プロジェクトに参加するため、3ヶ月の長期出張として中国に初めて来られたようでした。

その方もとても良い方そうでしたので私としては助かりましたが、初めての中国で中国語も全くわからないうようだったので、かなり気の毒でした。私はまだ中国語も話せるし中国のこの感じにはまあ慣れているほうだと思うのですが、初めての入国でこの体験は…絶対にトラウマレベルだと思います。きっともう二度と中国には来たくないと思っているのではないでしょうか。

この日本人男性の方よりも前に、私はなんとか出所することができました。この方が1日も早く出所されることを祈っています。。

個室ではない環境で2週間を過ごすというのは、人生でも初めての経験でした。一人の時間が好きな自分としては、かなりの過酷な時間でしたが、それでもこの3人の愉快なルームメイトには恵まれて、大きなストレスは受けずに過ごせたのではないかと思います。特に2人目と3人目の方とは連絡先も交換したので、いつか笑ってシャバで再会できる未来を楽しみにしたいと思います。

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