読書って人生に大切な「退屈力」を育てるのにめっちゃ役立つよねっていう話

人生にはある程度というかかなりの分量の「退屈な時間」があります。

というのも何かを得るためには一定の時間をその獲得に費やさなければならないから。

ここでいう「何か」というのは別に試験合格!とか就職成功!とかいういわゆる人生の大きなイベント成功に限りません。

それは「趣味における楽しさ」などもそう。

どんな趣味でも一見地味で退屈な時間があった後に喜びや楽しさが訪れると思います。

例えば釣りで言えば釣れない時間とか、プラモデルなら細々とした作業をしている時間とか。

これらを趣味にしている人からしたら、「その一見地味な時間に没入するのが楽しいんだろうが!」と言われそうですがその通りです。

仕事に限らず趣味においても一見退屈な時間を楽しめる能力は重要なのです。

この力を退屈力と名付けましょう。

そこまで革新的な命名ではないですが笑

まぁとにかく勉強にしろ仕事にしろ、そして趣味ですら退屈な時間を肯定的に捉えられる能力はあると便利なわけです。

しかし実はこの能力が現代の多くの人において著しく欠落しているのではないかと思います。(もちろん僕も含めて)

というのも現代にはスマホがあるからです。

スマホの刺激は強すぎるから脳がバグっちゃって何も楽しくなくなる、っていう話はよくしています。

「すぐに」「強い」刺激が得られるスマホは、現代人の退屈力を奪ってゆきます


そこで退屈力を養うのに役立つのが紙での読書です。

そもそもスマホの刺激が強い理由は、情報量の多さと強い視覚刺激です。

ニュースやツイートやメッセージなどが再現なく流れてくるうえ、動画や写真など視覚に強く訴えかけるコンテンツを投稿するアプリが溢れています。「インスタ映え」などの言葉が生まれたのも、人間が強い視覚刺激を持ったコンテンツに魅力を感じるようにできているからです。

それに対して紙での読書は情報が制限されていますし、文字だけですので視覚への刺激も小さく脳が興奮しにくいです。

ここで一見いいように見えてあまりお勧めできないのがkindle端末です。

kindle端末は確かに目的が読書に限られている点はいいのですが、際限なく本のサンプルを入手できてしまう点や、多くの本をダウンロードしておけることが脳に強い刺激を与えてしまいます。詳しくは以下の記事。

誤解を恐れずに言うと、紙での読書は退屈です。

しかしそれがいいのです。

スマホのような強刺激端末への興奮に慣れ切ってしまった脳。その脳の退屈力を再び取り戻すために、読書は非常に役立ちます。

スマホに慣れ切っている人が読書をすれば、最初は逃げ出したくなるような退屈に襲われるかと思います。

スマホやネットによって脳はわがままでじっとしていられなくなっているため、本のような低刺激の媒体では満足できないのです。

しかしだからこそ、それを我慢しましょう。

読書の退屈さを、刺激の弱さを、つまらなさを、しっかりと味わいながら文字を目で追いましょう

そして脳を徐々に低刺激のものに慣れさせていくのです。

本来あらゆるものは退屈さを孕んでいるのであって、スマホが異常な機器として設計されているだけなのです

読書によってそれを思い出していきましょう。

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