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第③回【枕詞大賞】《殺し啖呵》部門
👑【大賞】👑
「防犯カメラに映る度に変わる服装は変装というよりかはもうファッションモデルもびっくりの早着替え、モデルがスポットライトを浴びて歩くのはランウェイだけど容疑者はスポットライトを避けて逃げるランナウェイ」
『逃走容疑者』
【銀賞】
「一〇〇一ものショートショート掌編を積み上げた星新一を追いかけるロングロングジャーニーの前では五十歩百歩、ノルマに追われるデスマーチで生き急ぐよりも死に遅れることを願ってノロマに進めるライフワーク」
『年賀枕二〇一九』
「竹の子をパッキャパッキャと噛み砕き笹の葉をくっちゃくっちゃと噛みしだいては昼寝うたた寝、食っちゃ寝食っちゃ寝を繰り返すぐうたらであられもない姿にも人々は感謝・感激・竹あられ、食いたい放題寝たい放題のPNDを見たい放題撮りたい放題でパッシャパッシャと感激写」
『紀州紀行』
【銅賞】
「有り金はたきゃ衣・職・住を整えずには地元にUターンせざるを得ず、『住み込み寮付き』の誘い文言に釣られて体験入店も経ずに真剣入店、水商売の入口たるガールズバーこそ夢見た都会生活の登竜門ならぬ逗留門」
『乙女酒場』
「洗い場さんの身に起きた事を洗いざらい吐かせりゃ、冷蔵庫のくだりは事実だが膝の皿も半月板も割れておらず折れたのは腓骨、膝蓋骨ってのは皿割りにかこつけて格好をつけるためにまさしく脚色したってわけ」
『そば屋の皿割り➋』
「恋愛禁止の建前や恋人不在の方便を覆すファンへの不義理はつまり裏切りで愛は憎しみに裏返り、「見返りを求めないのが愛」ではあれど金をかければ無償ならぬ〈有償の愛〉でもあって〈昨日の味方は今日の敵〉、アンチとファンが二手に分かれて叩いて庇ってじゃんけんぽん!」
『実像崇拝』
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〈次点〉(順不同)
「有言実行といえば昨年の『年賀枕』でぶち上げたまくら百席の抱負も然り、旧年中に突破こそすれ安物買いの銭失いならぬ易物作りの時失い、まくらにかまけてばかりじゃ無用ならぬ有用の長物とすべき長編が無限不実行」
『年賀枕二〇一九』
「そんな二筋縄や三筋縄でもいかない筋金入りの曲者ほど手懐けたくなるのが度量と目利きが売りの有力者、鵜の目鷹の目で見極めて君主危うきに近寄ったはずがあえなく寝返られ憂き目痛い目、金さえ稼げば目をかけられた主君でもすげなく裏切る残忍酷薄の銭ゲバ、残忍の『忍』は忍者の『忍』」
『忍者虚鉄➌』
「記念すべきかはわからぬが祈念するほどではない新年の一発目、二発に三発と数えていくのが下品なら二夜から三夜と呼び方を変えて上品に上方修正、大人の恋愛たるもの「一夜の過ち」は「一夜の早まり」に常套句修正、そこから大恋愛のはじまりがあるなら一理かはわからぬも一利あり」
『姫はじめ』
「リング上のレスラーがマイクパフォならラッパーはサディストがごとくディスりにディスるMCバトル、フリースタイルダンジョンなら電流爆破ディスマッチもありだが此度のまくラップはフツースタイル男女の戦い』
『男女プロレス』
「ガチガチに死語硬直して大衆が死亡確認したはずの『ナウ』や『ナウい』はツイッターで『なう』に大化け、お化けはお化けでも守護霊ならぬ死語霊、インターネット・デジタルタトゥーとして刻み込まれて成仏することなくつきまとう様子はまさに廃語霊」
『死語廃語』
「何人たりとも同じ道は辿らせぬ、と用心しながら横槍ならぬ横棒入れてくからって用心棒と呼ばれるはずもなく、年始から一定数の人間に〈凶〉や〈大凶〉こと不運を突きつけて、まさに風運凶を告げるかのごとく崖のどん底に突き落とすからって住職が東尋坊と呼ばれるはずもなし」
『あみだみくじ』
えー、「一字千金」という故事ことわざもありますが、【まくら✖ざぶとん】を〈①⓪⓪⓪文字前後の最も面白い読み物〉にするべく取り敢えず①⓪⓪⓪作を目指して積み上げていく所存、これぞ「千字千金」!以後、お見知りおきを!!