【まくら✖ざぶとん】㊶『年賀枕』

さあさあ明けに明けたよ二〇一八年は戌の年、犬も歩けば棒に当たるが徹マン四人組は明ければ雑煮騙る、謹賀新年を前に不謹慎な下ネタで盛り上がった四人はかつて闇鍋を囲んだだけあって、雑に煮込みゃ雑煮だろ、とばかりに冷蔵庫の残り物をあらかたぶち込んだ年越しそばならぬ年明けうどんで腹ごしらえしたらいざ初詣、お宮騒動の富岡八幡宮は野次馬鹿の二人に任せて参じ参ったのは近所の湯島天神、学業の神様を祀るとあっちゃ入試を控える受験生の多いこと多いこと、「◯◯校合格」に紛れた「世界平和」の絵馬を「ピンフ」と読み間違える四人組を尻目に参拝するのは【まくら✖ざぶとん】の作者ことこの吾輩、去年の御礼参りをしてから祈願するのは今年の満読御礼、ご愛読にご愛顧いただいた旧年中は毎月０のつく十日に一席のトイチ、月に三席のペースをきっちり守り切ったが、継続と実績こそが力なり、今年はシューイチの月曜を軸に木曜もはさむべく暦とにらめっこしまして月五回アップップ、それを十二ヶ月続けりゃ六十回を数えてちょうど百席の大台突破、まさに一年発起したはいいが取らぬ枕のカバー算用、作者策におぼれてあっぷあっぷすること請け合いだが「負けを抱く」と書いて抱負、くれぐれも誤解とクレームはしてくれなさんよう、とにかく今年もこの話芸とも文芸ともつかぬ話文芸をどうぞよしなに、と新年のご挨拶にかえる年賀枕は年賀状と見間違えるくらいには瓜ふたつ、ついでに虎の威ならぬ戌の成借りて、戌せば戌る！てわけで、今年もひとつ。