夢日記:少女が海中の洞窟で手にしたものは

こんな夢を見た。

異国の夕暮れの浜辺。白いワンピースを着た私は髪の長い少女だった。海に面したとても広い、白いエスニックな装飾のある屋敷に1人でいる。デッキから海を見ていると夜にも関わらず、浜辺には沢山の人がいた。気がつくと人が減り、また増えていた。様子を伺うと彼らはスタスタと歩いて海に入り、一定の位置で皆消えていく。不思議に思い、夜の海へと入る。

歩いていると砂浜の一部が落とし穴のようになっており、吸い込まれるように下に落ちたがすぐに大きな洞窟へと続いていた。奥へ入っていくと洞窟の空洞は広がり、空間には小さなバーが所狭しと立ち並んでいた。暗がりに浮かび上がる、青や紫のランプ。見たこともないほど大きい貝やサンゴの装飾が飾られている。薄暗い洞窟に浮かび上がる店。通りを進んで行くうちにすれ違う彼らの脇腹にエラのようなものがあるのに気がついた。どうやら彼らは人魚の血を引くものらしい。

やがて行き止まりに何やら雰囲気のある祠のようなものがあり、宝石や金貨が飾られていた。「これはお供えですか?」と尋ねると、酒を手に佇んでいた気怠げな様子のカップルは答えた。「ずっとここにある。それには大海賊の呪いがかかっていて人間はおろか、人魚にも手が出せないのさ」「そうよぉ、触ってご覧」そう言って2人は意地悪そうにクスクスと笑った。私はその言葉に応酬するわけでもなく、なんとなく気になって宝石に手を伸ばした。鈍く煌めく赤い宝石。呪いってなんだろう?普通に手にとって振り向くと、人だかりができていた。「どうして触れるんだ」「嘘だろ」「本当なら火花が散って指先が焦げちまうのに」そんなヒソヒソ話が聞こえてきた。

私はその時に胸騒ぎとともに古い記憶を思い出した。母方の祖父。一度きりしか会えなかった祖父は海で亡くなったと言う。膝の上に座った時、白いヒゲがふわふわとしていた。祖父について、母や父に仔細を尋ねてみたが明確な答えは返ってこなかった。

「これ、もしかしておじいちゃんの宝物?」私は宝の山に尋ねるように呟いた。すると私を取り巻いていた人々がざわついた。「こいつ、あの海賊の孫だ」「正統な相続者か!」「待ってりゃ、いつか俺たちの物になると思ってたけどよ」「こいつが全部持ってっちまうのか」ギラついた目を向けられ、私は手の中の宝物をギュッと握りしめる。「まてまて、こいつにも何か呪いがかかってるかもしれんぞ」「確かめよう…」「俺はごめんだね」言い争い始めたのをみた私は彼らに背を向け、宝の山を登り始めた。足の下で金貨が滑っていく。でも早く、早く逃げなければ。

***
と、夢はここで終わっています。なんというか、ギレルモデルトロ的ダークファンタジーを思わせるイントロですね。きっとこの後誰か助けてくれる若いキャラ(人魚の王子的な)と、なんか喋れる海洋生物(イルカか甲殻類)と、じじいかばばあ(おじいちゃんの悪友)が出てきて大活躍するんだと思います。そして人と人魚は共存できないのか!みたいな感じになってもののけ姫みたいなエンドになりそう。

ジブリで好きな作品は千と千尋の神隠し、ポニョ、以降同列って感じなんですがポニョは人魚姫の逆バージョンですよねぇ。人間に惚れたから陸を海にしたる!と言う漢気。人魚姫は人間側に合わせるんですからね、健気。そう思うとポニョのお父さんのフジモトはグランマンマーレを好きになって海で暮らすようになったのでこれもまた人魚姫の逆バージョンですねえ。逆転童話、どんどん見てみたい。シンデレラが逆なら王子を家に招いて、落とし物から場所を突き止める?白雪姫が逆なら小人達で軍隊を組織して城を落とすのかな?その過程で王子と意気投合してわしの婿になれ!とキッスをぶちかますのかな。どちらも楽しそう。

水中から酸素を取り出せて、早く泳げるようにして、気圧の変化に耐えられるようにすれば人間でも海に住めるのかな。人魚、考えれば考えるほど全身を銀色の硬そうな皮膚で覆われた見た目じゃないとおかしい気がするんですよね…。深海魚に近い感じ。もう人魚じゃなくて魚じゃんそれ、みたいな。

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