見出し画像

ありがとう、さようなら。

先日、二度目の夫から連絡がありました。
「家が売れたから、引っ越しします」

離婚した後も、二人で暮らした家に住んでいた彼。
昨年末から売りに出していた家に買い手が見つかり、少し離れた町の賃貸マンションに移ることになったそう。

引っ越し当日、最後の荷物の確認と掃除を兼ねて、久しぶりに以前のマイホームへ向かいました。

20年近く住んだ、思い出の家。
やもめ暮らしで荒れてはいたものの、やっぱりいい家でした。

これで、一区切り。
彼とも家とも、本当にさようなら。
別れること▪出ていくことを決めたのは自分だけど、少し寂しい。

結婚していた頃、様々な重圧とストレスで暗く険しかった彼の表情が、離婚と転職を経て穏やかな微笑に変わっているのを見て、ホッとしました。

二人で飼っていた犬のためにと、たくさんおやつを買ってくれていて、相変わらずよく気のつく優しい人でした。

だけど…。
「足が汚れるから、これでも良かったら」と脱いで出してくれた彼のスリッパ。
履くことをためらい、でも、断るのも悪い気がして履いてみたものの、足裏から伝わる温もりを嫌だと感じてしまった私。

夫婦として生きていくことの限界がきていたんだな、と再認識しました。

とは言え、やはり最後に伝えたいのは感謝の気持ち。
彼とのツラい結婚生活があったからこそ、私は自立する覚悟を決め、やり甲斐のある今の職業に巡り合うことができました。

家を気に入って買ってくれたのは、小さいお子さんのいる若いご夫婦だそう。
どうかどうか私の大好きなあの家で、温かく幸せな生活を送ってくれますように。

ありがとう、さようなら。

*今日のお話は、自分のための記録でした。
読んで下さった方、思い出にお付き合いいただき、ありがとうございました😊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?