駐在員同士のマウンティングが思わぬ方向にいった話

前回のnoteで「駐在員みんながみんなマウンティングゴリラじゃねーよ!」みたいな意識高いことを書きました。



、まぁなんだかんだでマウンティングする人はいて、そのうち印象的に残ってることがあったので書きます。

ーはい、ここから先は気持ち切り替えて、笑い話として読んでいってーー

私が滞在していたのは家族を大事にする国アメリカ。
夫の職場も、日本オフィスでは
「家族の用事で休む?甘えんな!」といった感じで少子化推進まっしぐら!
という余裕のない感じですが、
在米オフィスは
「今度子供の用事で休みます~」「OKOK」
「子供が~」「うちは次の休暇は家族で~」みたいな家族至上主義みたいな雰囲気でした。

渡米当初の夫は日本の雰囲気を引きずり、
「俺はアメリカに遊びに来たわけじゃない」
などと家族サービスを拒否、育児にも非協力的でよく殺意が湧いたものです。

しかし、そのうち周りに似たような家族構成の日本人家庭が増え、
次第に『いかにパパが家族サービスしてるか/してもらってるか』でマウントとりたがるお宅が出てきました。
職場や近所の子持ち男性同士でイクメン(自慢)合戦が始まり、日本人以外の人も参戦。
そして当時、妻からの評価よりも外部からの評価を気にするクソ…じゃなかった夫も、これに巻き込まれていったのです。

例えば、休日。家族サービス拒否して引きこもりたがる夫を家に残し、
母子だけで出かけると、
「あら◯◯くんは休日も奥さんに任せきりなのね」
「◯◯さんはあまり育児に参加してないらしいよ」
「◯さんとこの奥さん可哀想ね」
という噂が流れました。

そして平日は子持ち職員同士顔を合わせれば子持ちトーク。
日本人同僚も日本人以外の同僚もガンガン子供のことで休むし、子供の遊び場情報も共有してたそうです。自分の子供のことをよく知らない=育児に参加してないやつと見なされたとか(夫談)

ネットでは、つながってるSNSで毎週末家族サービスを報告する駐在員まで出てくる始末。正直この辺はちょっとしつこいかなと思いましたが。

私はその頃すでに噂を流される環境に麻痺して何も感じませんでしたが、夫はすごく気にして、熱心にお出かけや育児に参加するようになりました。
慣れないうちは疲れていたけれど、私は助かったと思います。
むしろこういったマウンティングはウェルカム。
次第に夫も見栄抜きで子どもの相手を楽しむようになり、マウンティングは悪いことばかりでもないのかなと思った出来事でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?