見出し画像

チェロを買いに⑤

今回が最後のチェロ試奏となります。

教室では型番違いのゼムリンガー、つまり値段が違うものを3本用意してもらいました。

この3本でいうと、前に用意してもらったものが値段でいうと1番下。後の2つはこのチェロよりも1つ高いものと、さらにもう1つ高いもの、という組み合わせでした。

チェロの見た目はというと、同じメーカーだからかほとんど違いはありませんでした。そしていざ試奏。

まずはこの前弾いた1番安いチェロ。前回と同じく、やはり全部の弦がなりやすい。すごくバランスの良いチェロだと感じました。

今回はこのチェロを基準に弾いていきます。

次に弾いたのは1つ高いチェロ。このチェロもバランス良くなります。しかし1番安いチェロとの違いが分からない。弾き心地的には同等と感じました。

そしてさらにもう1つ高いチェロを試奏します。このチェロは自分の予算的にはオーバー。値段が高いからきっと弾きやすいんだろう。そして、このチェロが気に入ってしまったらどうしよう…と若干の不安を抱えながら試奏します…笑

そしていざ弾いてみる!

……。

正直言って、このチェロも最初に弾いたものと変わりませんでした。値段的に20万くらい高くなるんだけどな…。またしても「値段と楽器の良し悪しは比例しない」という例です。

決して悪くはないんです。ただ、安いものとの違いが分からないのです。よく30〜50万のチェロはそんなに違いがないと言いますが、それがよく分かる例でした。

30万でもめっちゃ良い!と思うこともあれば50,60万円のチェロでも良くないこともある。あまり違いがないのならその値段の差はなんなのだろう?材質?材質が良ければ長い目で見れば長持ちして良いのかもしれないけど。

そして今回も先生に全てのチェロを弾いてもらいました。やはり、違いは分からない。先生にも「そんなに違いがないなら安いので良いと思う」と言われたので、前回弾いた1番安いチェロと先輩のチェロの2択となりました。

そして先輩のチェロを弾いてみる。

うーん、やはり重い。C線とG線を全然響かせることが出来ません。個人的には低音が豊かな音色の楽器が欲しいと思っていたので、私で弾きこなせるのか…という不安がつきまといます。

弦楽器は弾けば弾くほどよく鳴るようになるとは言われていますが、その楽器の伸びしろは分かりません。先生にも「弾いて行くうちにだんだんとよく鳴るようにはなる。だけど、その楽器の響きの最大値が高いか低いかは分からない。運みたいなところはあるよ。」と言われていたのでさらに不安に。

そして先生にゼムリンガーと先輩の楽器を弾き比べてもらう。

もう、正直この時点でどちらが良いのか分からなくなっていました。先生が弾くとどちらも良いもの…

先生自身も「この2つならどちらでも好きな方を選んだらいいよ」と仰っていましたし。

悩みに悩み…

最終的に選んだのはこちら。

先生の先輩の楽器です。

本当に本当に悩んだんです。今の自分のレベルでも音をきちんと鳴らせるのはゼムリンガーなんです。この子は今の私には少し難しい。

だけど、なんというか、この「ご縁」を買いたいなぁと思ったのです。

中古品の楽器が巡り巡って自分のところにやってくるって奇跡だと思うんです。今売りたいと思っている人と今買いたいと思っている人が同時に巡り会うことが出来た。

しかもあまり弾かれていなかったとはいえ、プロが所有していた楽器です。これはすごく幸運だと思うのです。

私の先生が、私の先生だったから出会えた楽器。そのご縁。先生が私の質問に答えるためにたまたま連絡を取った先輩が、たまたま今売りたいと思っていた楽器。そのご縁。

全部偶然だったけど、もしかしたら出会うべくして出会ったのかもしれないなぁと思うのです。

先生と先輩に感謝です( ´ ` *)

お値段も私の予算に合わせて楽器と弓付きで元値の半額以下で譲っていただきました。


楽器の受け取り時お礼の気持ちを込めて先生と先輩にプレゼント。喜んでもらえて私も嬉しかったです。

私の元にやってきてくれたチェロ。

私も毎日弾くというのはなかなか難しいのだけど、少しずつ「相棒」になっていけたら良いなと思います。

チェロを買いに①
チェロを買いに②
チェロを買いに③
チェロを買いに④

#チェロ #初心者チェロ弾き #チェロ初心者 #楽器購入 #大人楽器 #楽器

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?