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2022年1月「読んだ!」マンガまとめ

こんにちは。マンガライターのちゃんめいです。

元々マンガが大好きなのですが、マンガライターとして活動を始めてから読む量が尋常じゃなく増えました。できることなら全て記事にしたいけれど現実的になかなか難しいので、毎月読んだマンガを備忘録的にこちらのnoteにてまとめています。

あらすじや一言感想をメインにまとめているので、しっかりした or 丁寧なレビューが読みたい方にとってはかなり薄く感じるかもしれませんが、もし良ければ読んでいってくださいませ。新たなマンガとの出会いになりますように〜!

▼ 過去の記録はこちら

ジェリコー

2022年になった瞬間、ステイ先のホテルで真っ先に読みました。後に近代画家の先駆者と言われるフランスの画家テオドール・ジェリコー。彼が激動の19世紀初頭のフランスで何を感じ、どんな数奇な運命を辿ったのかを鮮烈に描く美術ロマン。物語はもちろん、作画が鳥肌モノで「年始から最高な漫画を読んでしまった〜!」という最高な2022年マンガ初めになりました。

うる星やつら(1〜10巻)

年始早々、36年の時を経て再びTVアニメ化されるというニュースが舞い込んできた『うる星やつら』。寅年な今年にぴったりな作品過ぎて思わず叫びました!アニメ化決定を記念して「サンデーうぇぶり」で1〜10巻まで無料公開されていたので、お正月休みは永遠に『うる星やつら』を再読していました。初期はボケツッコミが独特で、描写もストーリーも令和に読むと中々過激。アニメでどう表現されるのかたのしみだなあ...。そんなお正月休みの出来事をきっかけに「Real Sound ブック」さんで、こんな記事にも書かせていただきました。みなさんは、原作のトリビアいくつ知っていますか?

君が獣になる前に(1巻)

『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』さの隆先生の最新作。史上最悪の毒ガステロ事件を犯した幼馴染と事件の真相に迫る戦慄サスペンスで、謎が謎を呼ぶストーリー展開にSFみもあってこれは心を激しくざわめかせる…。サスペンス漫画で見かける要素のふる盛り!面白かった!

蟹を食べる(読み切り)

第3回トーチ漫画賞で準大賞を受賞された野口明宏先生の読み切り『蟹を食べる』。とんでもない怪作でした…。一体いつから男3人が蟹鍋食べてワイワイする日常コメディだと錯覚していた??

君に会いたい(1巻)

とある約束を果たすために、火の国と雪の国、それぞれの王子と王女が雪深い森を冒険するお話。『ルポルタージュ』からずっと大好きな売野機子先生の最新作。"約束"って生きる目的になる程力強くて尊い言葉だと思わせてくれる物語、そして幻想的な世界観が最高でした。

谷崎マンガ

中学生の頃に『痴人の愛』を読み「…とんでもねぇ本を読んでしまった」という雑感想を抱いてから、全く通ってこなかったんだけど…。そんな谷崎潤一郎氏の文学を11人の漫画家たちが漫画化した一冊がこの『谷崎マンガ』。谷崎潤一郎氏への愛とリスペクトが詰まっていて面白かった!原作読みたくなる!

ムムリン(1巻)

ひょんなことから地球に辿り着いた無邪気な宇宙人のムムリンと、どこか達観している小学生のコウタが織りなす日常もの。人間はもちろん、宇宙人ですらやり過ごしてしまう日常のあれこれをコウタが鋭い正論で切り裂く。非常に胸のすくようなお話。原作者のハライチ岩井さんにインタビューさせていただいた記事がこちら👇

鍋に弾丸を受けながら

"危険な場所ほど美味い食べ物がある"という持論を持つ原作者による超過激なノンフィクションワールドグルメレポ。題材だけでも稀有なのに更に登場人物が訳合って美少女化されていて、飽和したグルメ漫画界に一石投じるような劇薬コミックでした。

金田一少年の事件簿(新連載)

「ジッチャンの名にかけて!」でおなじみ金田一少年が、2022年1月11日発売のイブニング3号で『金田一少年の事件簿30th』として大復活!もともと同誌では、金田一少年の20年後となる37歳の金田一中年を主役にした『金田一37歳の事件簿』が連載中だったけれど、やはり久々に見るおちゃらけた高校生の金田一少年、そしてヒロイン美雪の姿に思わず気持ちが高まった...。高まり過ぎて新シリーズではここに注目したいよね的な記事をお馴染み「Real Sound ブック」さんで書いたのでこちらもぜひ。

苦楽外

バスで寝過ごした男が辿り着いた海辺の田舎町を舞台に、不思議な少年・カズキとの出会いを通して過去の記憶と邂逅していくお話。禁断の秘密を覗き見したような不思議な魅力を放つ作品。あと、コマの外にひっそりと存在する生き物など細かい描写が素敵でした。

ヒッツ(1〜3巻)

何でもっと早く読まなかったんだろうって思うくらい、面白すぎて一気読みした『ヒッツ』。殺し屋アクションコメディなんだけどバディが"もう一人の自分"って斬新すぎません??絵も可愛くて最高。

つれないほど青くて あざといくらいに赤い(1巻)

性別不明の魔性で美しい速水先輩と不治の病を患う主人公が織りなす怪談×官能ラブストーリー。まやかしにでも遭ったかのような不思議な読後感...。謎と張り巡らされた伏線が多けど「考えるな、感じろ」って感じの作品。

可愛いだけじゃない式守さん(1〜5巻)

講談社のマンガアプリ「マガポケ」で連載中のラブコメ。2022年4月からTVアニメがスタートすると聞いて単行本を購入して再読!タイトル通り「可愛い」だけじゃない「かっこいい」という二面性を持つヒロインの式守さん。読めば読むほど彼女に惚れ込んでしまい...。好きすぎて式守さんについて記事も書いたので良かったらぜひ。

長谷川無双(新連載)

2022年1月25日発売のイブニング4号でスタートしたザビエラー長谷川先生の新連載。戦国モノなんだけど、昔の日本人は平均身長が低かったという史実を元にした作品。強さの指標として"身長"が重要なキーとなっていて切り口がユニークで本当に面白かった!イブニングは今回の新連載『長谷川無双』といい、『異世界紀元前202年』『創世のタイガ』『ヤンキー水戸黄門』など、骨太な歴史系マンガを定期的に出してくださるので本当最高。

BADDUCKS(1巻)

昨年、読切『大好きな妻だった』で反響を呼んだ作者の長編SF作品。改造手術を施された男、少数種族の生き残りの女、謎の赤ん坊による逃避行劇で、そもそもの世界観がかなりアングラで並々ならぬ緊張感がある。アクション映画のような疾走感もあって読む手が止まらない。

WIND BREAKER(1〜5巻)

昨年の「次にくるマンガ大賞2021」でWebマンガ部門にノミネートされ、年末年始には渋谷街頭ウォールジャックが行われるなど、今着実に注目度が高まってきている『WIND BREAKER』。ヤンキーが街中から愛される英雄として描かれていたり、絵が綺麗でスタイリッシュに描かれているヤンキー像が新しい。詳しくはこちらの記事にて。

フールナイト(3巻)

昨年「RealSoundブック」さんのベストマンガ2021企画で1位に選んだ『フールナイト』。待望の3巻が発売!!!!!過酷な格差社会で人として生きるのか、一時の裕福さを手に入れ植物として死んでいくのか。最新刊はこの転花制度が招く社会と人の歪みが更に加速する。本当に面白い…。

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~(1巻)

ネット案件に強い弁護士・安田理が、彼の元に訪れた相談者のネット炎上やSNSトラブルを解決してく物語。今月から漫画広告で気になった作品を買ってレビューするという検証noteを始めたのですが、その検証で購入した作品。詳しくは以下noteへ。

ひともんちゃくなら喜んで!(1〜2巻)

本当はガチで人事コンサルしたいのに、会社から広告塔としてしか見られていない主人公と、超ブラックな中小企業社長が織りなすオフィス改革ラブコメディ。恋愛よりもお仕事マンガとしての要素が強くて、個人的にはドラマ化したらウケそうだな〜と思った。

殺し屋は今日もBBAを殺せない。(1〜5巻)

何故か殺し屋に命を狙われ続ける最強老婆と、毎度返り討ちにされる刺客たちによるギャグアクション。すごく単調なストーリーだけど、絵がすごくうまい。背景やバトルシーン、老婆の表情の描き込みが緻密。

数学であそぼ。(1〜5巻)

記憶力が良すぎて、記憶頼りに最高峰の理系大学に入学してしまった青年の卒業までの軌跡を描く物語。今までは数式丸暗記でなんとか乗り越えてきたけれど、大学になるとそもそも数式を自分で作らなければならない...。周囲とのギャップと自分自身に絶望&苦悩しながらも、愉快な理系学生たちと共に卒業まで奮闘する。セリフが秀逸過ぎて、数学がわからない人でも爆笑してしまう面白さがある。私には姉がいるのですが、姉妹でどハマりした作品。

永世乙女の戦い方(1〜5巻)

女流棋士を目指す女子高生の戦いと成長を描いた将棋マンガで、ストーリーはもちろんだけどくずしろ先生が描く"少女"よ!!!!葛藤、嫉妬、喜び、その時々に見せる表情が神すぎ!!!!

ふたりでおかしな休日を(1巻)

同棲ゲイカップルが週一でお菓子を作るお話。LGBTについての社会提起もありつつ、メインは2人の日常で、特にトシくんがメタボを気にするゴンちゃんのために低カロリーのお菓子を作ってあげるところが素敵。愛。実際に活用できるレシピも登場するのでありがたい。

ブランチライン(1〜3巻)

女系家族が織りなすヒューマンドラマ。アパレル通販会社で働く4姉妹の末っ子・仁衣ちゃんの仕事観がすごい好きです!!!!これは1巻に登場するお話なので、ぜひ読んで欲しい。

今、私たちの学校は...

Netflixで配信開始された韓国ホラードラマ『今、私たちの学校は...』。同名の大人気WEBTOONが原作でLINEマンガで読める。内容としては高校にゾンビウイルスが蔓延してしまうというパニックホラーもの。マンガとしての真新しさは感じなかったけど、Netflixは世界観もゾンビも大迫力でエンタメみ強くて面白かった!

2022年1月雑記

私のマンガライターとしての入り口は、間違いなくマンガ情報サービス「アル」なのですが...。そんな「アル」を運営する株式会社アルがマンガ家さんに関わらず、クリエイターの支援をするプラットフォーム作りに特化していくため、マンガ情報サービス「アル」は2021年12月でサービス休止になりました。

「アル」きっかけでお仕事をいただいたり、マンガ好きなライター仲間ができたりと、私にとっては人生が変わったと言っても過言ではない唯一無二の場所だったのでなんとなく喪失感がすごかったのですが...。その穴を埋めるかのように執筆先を増やしたり営業をかけていたりしたので、1月はすごく心身共に忙しい月でした。

自分がものすごくコミットしたり、思い入れのあるサービスが休止したりするのって実は人生で3回目だったりするので、喪失感がすごかったとか書きましたが、実はあんまりそれはなかったかもしれません。メディア事業の難しさ(収益的な意味で)、メディアを牽引するほどのヒットコンテンツを生み出せなかったライターとしての無力さ、この辺りをずっと悔いてました。

悔いても時は戻らないので、自分が本来やりたかったこと(これも改めてnoteに書きたい)を達成するために、1月から尊敬してやまない憧れのライター・佐藤友美さんのライター講座に一期生として参画し、とにかく学びの時間を増やしたり、新たに執筆媒体さんを増やしたり、企画書作ったりして過ごしています。

努力は報われるとか個人的には否定派なんですけど、何か壁にぶち当たったりした時に、屈せずに行動する人間にだけチャンスは巡ってくるのかななんて思います。

最後に、サービスが休止したり(笑)壁にぶち当たったり...。その度に自分を奮い立たせてくれたこの言葉をここに貼っておきます。同じように消失感や鬱屈とした気持ちを抱えられている方の励みになりますように。

曲り角をまがったさきに、なにがあるかは、わからないの。でも、きっといちばんよいものにちがいないと思うの(村岡花子)

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